2021年度韓国映画No.1の大ヒットを記録したリュ・スンワン監督最新作『モガディシュ 脱出までの14日間』が、ついに日本公開となった。
初日の7月1日は“映画ファーストディ”だったこともあり、朝早くから本作公開を待ちわびた多くのファンが劇場を訪れ、土日もメイン館の新宿ピカデリーでは満席が4回も出る盛況ぶり。SNSでも「予想以上の大傑作!」「モロッコでのロケがすごい」「マッドマックスばりの爽快感」「キム・ユンソク、ホ・ジュノの両大使、チョ・インソン、ク・ギョファンの両参事官の対比が絶妙」「ク・ギョファンがヤバかった」と絶賛のコメントが数多く挙がり、口コミも期待できるヒットスタートとなった。
またハリウッドの名だたる監督であるリドリー・スコット、マイケル・マン、マーク・フォスターらも本作を大絶賛。「世界的に混乱が続くこの時期にこの映画を公開することは、素晴らしい選択だ!」(リドリー・スコット、『エイリアン』など)、「なんという完成度!実に感銘深い作品だ」(マイケル・マン、『パブリック・エネミーズ』など)、「『モガディシュ』はシンプルで親切な行動が命を救えるのだと教えてくれる。またこの感動的な作品は、より明るい未来を想像できるように私たちを鼓舞してくれる」(マーク・フォスター、『ワールド・ウォーZ』など)と、それぞれが熱いコメントを寄せている。
そんな中、本作を観た多くの人たちが度肝を抜かれるのが、1990年当時のアフリカ・ソマリアの首都モガディシュを再現したロケーションのスケール感と、ソマリア政府軍と反乱軍など多くの現地キャストが必要となる暴動のシーンのリアルさ。今回、モロッコで実施したオールロケーション撮影の裏側に迫るプロダクション映像とメイキングカットが解禁となった。
本作の舞台はソマリアだが、渡航禁止国家に指定されているため、代わりに異国的な風景を再現できる空間を探し出すために、4カ月間にも及ぶロケハンをアフリカで実施。その結果、実際にソマリアと似ている環境のあるモロッコの都市エッサウィラを最終撮影地に決めたという。
映像冒頭、チョ・インソンが「モロッコのエッサウィラは、まるで私たちだけの村だった」と語るほど、モガディシュをそのまま再現したような街並みが広がり、まずそのスケール感に圧倒される。
さらに市場やデモ行進、暴徒に襲われ逃げ惑う夜間シーンなど現地キャストを集めた撮影もリアルさが半端なく、キム・ユンソクも「どこを撮ってもヴィジュアルが素晴らしかった」、ホ・ジュノも「制作と美術チームに拍手を送る。彼らは完璧に街を再現した」と賛辞を惜しまない。またモガディシュから1kmの場所に組まれたという美術セットのディテールも見事で、ク・ギョファンも「私たちの頭の中にあったイメージよりもさらに実際の空間はリアルに再現された」と振り返り、俳優たちが演じるそれぞれのキャラクターだけでなく、風景そのものが映画の中のひとつの主人公の役割を果たしていると言える。
またリアリティはセットだけでなく、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『ボーン・アルティメイタム』『グラディエーター』など様々な作品で活動してきたロケーションマネージャーのムハンマド・ベンハマーマーンのノウハウにより、「ソマリア軍がどんな訓練を受けて、どんなふうに攻撃するのかをすごく細かく誠実に再現してくれた」とリュ・スンワン監督が説明。韓国スタッフと経験豊かな現地スタッフが共に作り上げていく撮影の裏側も垣間見られ、またあわせて解禁になったメイキングカットも必見だ。
■【写真】是枝監督、ソン・ガンホらがレッドカーペットに!カンヌでも大絶賛の『ベイビー・ブローカー』
前へ
次へ