下積み時代のBTSが流した“血、汗、涙”…練習生生活の壮絶エピソードを振り返る

2021年12月03日 話題 #BTS #特集

K-POPの枠組みを超え、今では世界の音楽市場を席巻するワールドワイドなアーティストに君臨するBTS(防弾少年団)。

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そんな彼らも、デビューから現在まで常に華々しいキャリアを歩んできたわけではない。今の栄光にたどり着いた道筋には、熾烈な競争を勝ち抜いた練習生時代の苦悩や困難の数々があった。

そこで今回は、BTSが練習生時代に経験した壮絶なエピソードを紹介しよう。

“波乱万丈”な練習生生活

遡ること10年近く前、韓国各地からソウルに集められたBig Hitエンターテインメント(現HYBE)の練習生たち。当時のBig Hitは大手芸能事務所と比べて規模も小さく、練習生は決して広くない宿舎で寝食をともにしたという。

今年3月、韓国で放送されたバラエティ番組『You Quiz on the Block』(tvN)で、BTSのメンバーは過酷な練習生時代の思い出に触れた。リーダーのRMは「宿舎での生活は本当に“波乱万丈”だった」と振り返る。

「最大9人まで一緒に暮らしたし、30人近い練習生が出たり入ったりを繰り返した。(練習生同士で)服を着回したこともある。パソコンも一つしかなく、7人で同じパソコンを使った。トイレも宿舎に一つしかなかったから、共用のトイレを使ったり、(トイレをするためだけに)近くの商店街まで走ったりしたこともあった」

昨年11月に手術を受けたSUGAの肩のケガも、練習生時代に負ったものだ。

貧しい家庭環境で育ったSUGAは、多忙な練習生生活の合間もコンビニや配達のアルバイトを掛け持ちしていた。ところが、雨の日の配達でオートバイを走らせていたSUGAは、交通事故に遭って左肩を脱臼するケガを負ってしまう。一時は練習生をやめることを考えたというが、当時のパン・シヒョク代表(現HYBE理事会議長)の全面的支援もあり、練習生を続けることを決意したという。

メンバー内で最も遅く練習生として合流したJIMINは、ほかとの差を埋めるべく昼夜を問わず練習に勤しんだ。

「毎月、不安のなかで“生き残らなければならない”という思いが頭にめぐるが、かといって何をすれば良いのかもわからず苦しかった」と当時の心境を吐露したJIMIN。メンバーがボーカルレッスンを受けていた際には、隣で練習風景を見学したあと、夜中に人知れず同じ練習を一人で黙々とこなしたこともあった。午前4時まで練習して睡眠時間わずか2時間ほどというハードな日々のなかで、時には練習室にマットレスを引いて寝たこともあったとか。

BTS随一の陽気なキャラクターが印象的なJ-HOPEも、多くのことを我慢するしかなかった練習生時代には故郷・光州(クァンジュ)の実家に帰ろうとしたというが、メンバー最年少のJUNG KOOKに涙ながらに引き留められて思いとどまった。Vもまた、過酷な練習生生活の途中、離れて暮らす父親に「やめたい」と泣きながら電話したことがあった。

そして、メンバー最年長のJINは誰よりも血のにじむような努力で実力を培った。

もともと役者志望で大学でも演技を専攻していたJINは、Big Hitエンタの練習生になって初めてまともにダンスと歌の技術を習得しただけに、その努力の量も尋常ではなかった。過去には練習中に怒られる夢を見て、寝言で謝っている様子をメンバーに暴露されたこともある。それだけ、才能にあふれる周囲との差を埋めようと必死だったということだ。もっとも、今ではJINも他のメンバーに劣らない歌唱力とダンス力を身に着けていることは言うまでもない。

(写真=BIGHIT MUSIC)BTS

「練習生を諦めようと思ったことは一度や二度ではなかった。毎日繰り返される日常、親のいない宿舎生活に泣きたくなることも多かった」とRMは言う。ただ、「今ではそのすべてが思い出だ」と、当時の経験を前向きにとらえているようだ。

いまや絶頂期にあるBTS。かつて彼らが乗り越えた壮絶な練習生の日々があったからこそ、現在の輝かしい功績たちがあるということを忘れてはいけないだろう。

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