「JIMIN IS BACK!!」。コンサート会場に駆け付けたすべての人々が彼のダンスに魅了され、またしても虜になった。
米ロサンゼルスで開催されているBTS(防弾少年団)の約2年ぶりとなる有観客コンサート『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE-LA』で、“ダンスの神”の帰還に会場は熱狂の渦に包まれた。誰であろう、BTSのメインダンサー兼リードボーカルであるJIMINのことだ。
K-POP界No.1ダンサーとの呼び声高いJIMINは、かつて釜山芸術高校に現代舞踊学科として史上初めて首席入学するなど、デビュー以前から踊りの実力で一目置かれた存在だった。
JIMINの高校1年時に担任を務めたという教師は、過去に韓国メディアとのインタビューで「学業と舞踊のどちらも優れた学生で、いつも練習室で誰よりもたくさん練習をしていた」と、卓越したダンススキルが幼い頃からの努力の賜物であると明かしている。
現代舞踊やヒップホップにとどまらず、ポッピン、マーシャルアーツ、ブレイク、バレエ、アクロバットなど、ありとあらゆるジャンルをこなす“オールラウンドダンサー”としてその名を馳せるJIMIN。
彼のパフォーマンスで最も話題を呼んだステージといえば、2020年1月に米CBS人気番組『The Late Late Show with James Corden』で披露した4thフルアルバム『MAP OF THE SOUL:7』の先行公開曲『Black Swan』のステージだろう。
メンバー全員が素足にオールブラック衣装というインパクトある出で立ちで登場したなか、JIMINは指先一つまで洗練された美しくも儚げなダンスで、まさに“黒鳥”のようにステージを舞った。特に終盤では、楽曲の独特なビートも自らのモノとする繊細な表現力で没入感を最大限に高めた。
JIMINの圧巻のパフォーマンスに、ステージ披露後にはアメリカのみならず世界各国で反響が爆発。ユーチューブに公開された当該動画のコメント欄には「JIMINのダンスは重力がないみたいだ」「誰にも真似できない芸術作品」「本当に驚異的でしかない」といった絶賛が寄せられた。
JIMINが“ダンスの神”と呼ばれる所以は、世界各国のアンケート結果にも如実に表れている。
「最高のダンステクニックを誇る男性アイドル」(韓国投票型ランキングサイト『エキサイティングdc』)、「もっともセクシーに踊る男性アイドル」(アメリカK-POP専門メディア『Koreaboo』)、「ダンスが上手いと思うK-POP男性アイドル」(日本ウェブメディア『ねとらぼ』)と、日米韓3カ国におけるダンス関連のアンケートで1位を総なめ。
さらには、ブラジル最大のTVネットワーク『Dabeme TV』によるオンライン投票「Dabeme Best Dancers」で2019年から3年連続1位、K-POP投票ウェブサイト『King Choice』による全世界のファンを対象にした「K-POP男性アイドル最高のダンサーランキング」で2020年から2年連続1位に輝くなど、近年は全世界でJIMINのダンスが高く評価されている。
それだけに当然、韓国国内外の専門家やメディアからも絶賛が止まない。
現代舞踊専門家のキム・ソニは、「JIMINはステージでとあるジャンルに限定された動きを表現するというより、自らの内面を体で表現できる魅力あふれる“公演芸術家”」と、JIMINが自身の個性を最大限表現する方法を本能的に理解できるダンサーであると分析。
アメリカメディア『GLITTER Magazine』も「JIMINは“ダンスの帝王”だ。彼は心から湧き出るような演技で、目や顔の表情までも芸術に昇華させ、ダンスを創造してみせている」と惜しみない称賛を送り、韓国の大衆音楽評論家イム・ジンモは「JIMINのダンスはもはや人間が成せるものではない。彼の踊る姿を見ると涙があふれてくる」と深く感銘を受けていた。
そんなJIMINは今年5月、アメリカを代表する音楽雑誌『Rolling Stone』とのインタビューで、ダンスに対する純粋な情熱と愛を示したことがある。
「(ダンスは)自分をまた別の世界に導いてくれる自分だけの空間。自分が自由であると感じさせてくれるし、自分を幸せにしてくれる。自分自身にとって最高の答えとはダンスそのもの」
なぜJIMINのダンスは見る者を圧倒し、惹きつけるのだろうか。その魅力に気付いたときには、すでに彼の虜になっているはずだ。
(文=姜 亨起)
■【写真】「会いたい。愛してる」JIMINがファンに伝えた“愛の告白”
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