韓国バレーボールのアジア大会メダル獲得の見通しは明るくない。
韓国女子バレーボールはかつて多くのドラマを描いてきた。
特に2012年ロンドン五輪、2021年東京五輪ではベスト4進出の神話を築いた。メダル獲得には失敗したが、全国民から拍手喝采を受ける善戦を披露した。
アジア大会でも強者の面貌を見せてきた。1994年広島大会、2014年仁川(インチョン)大会では金メダルを獲得し、前回の2018年ジャカルタ大会でも銅メダルを獲得した。
しかし、絶対的エースとして君臨した“女帝”ことキム・ヨンギョン(35)をはじめ、キム・スジ(36)やヤン・ヒョジン(33)など長年活躍した主力が揃って代表を引退して以降は下り坂をたどっている。
直近のFIVBバレーボールネーションズリーグ(VNL)で女子バレー韓国代表のアドバイザーを務めたキム・ヨンギョンは、今回の杭州アジア大会で解説を務める。
セサル・エルナンデス・ゴンザレス監督が指揮を執る女子バレー韓国代表は深刻な低迷が続いている。
世界ランキングではついに36位まで墜落した。アジアにおいても事実上の“辺境”に押し出されたのが韓国女子バレーの現実だ。中国(6位)や日本(8位)はもちろん、タイ(14位)やカザフスタン(33位)よりも順位が低い。
VNLでは2年連続で全敗の屈辱を味わい、最近まで行われたアジア女子選手権大会では6位にとどまった。同大会に初めて出場した1975年から現在まで、韓国女子バレーがアジア選手権でベスト4に入れなかったのは今回が初めてだった。
これらの成績不振が、来るアジア大会でもメダル獲得に希望を見出せない理由だ。
女子バレー韓国代表は9月14日にポーランドに出国し、2024年パリ五輪予選を戦った後、中国に渡る予定だ。
各地を転々とするため、時差に慣れるかどうかもカギを握る見通しだ。
アジア大会で韓国はベトナム(40位)、ネパール(順位なし)と同じグループCに属している。グループ内の上位2カ国がベスト8に進出できる。
キャプテンのパク・ジョンア(30)を筆頭に、カン・ソフィ(26)、イ・ダヒョン(21)、チョン・ホヨン(22)、パク・ウンジン(23)ら主力が奮闘し、世代交代を通じて雰囲気を巻き返さなければならない。
男子バレー韓国代表も似たような状況だ。
男子代表を率いるイム・ドホン監督は、依然として国内最高のセッターも膝の状態と世代交代の影響でしばらく招集されなかったベテラン、ハン・ソンス(37)を今大会で急きょ呼び戻した。何が何でも結果を出したいという意志の表れだ。
ハン・ソンスを中心にチョン・ジソク(28)とチョン・グァンイン(31)ら主力がチームをけん引し、ホ・スボン(25)やイム・ドンヒョク(24)ら若手がシナジー効果を発揮しなければならない。
男子もアジア大会では過去3度金メダル(1978年バンコク大会、2002年プサン大会、2006年ドーハ大会)を獲得した。前回のジャカルタ大会も銀メダルを獲得している。
しかし、現在はアジアの中心から外れた状態だ。世界ランキングは27位であり、日本(5位)、イラン(11位)、カタール(17位)に次いでアジア4番手につけている。
AVCチャレンジカップでは日本や中国(29)など上位勢が抜けていたにもかかわらず、格下のバーレーン(73位)にストレート負けして3位に終わった。
その後、アジア選手権でもベスト4で中国に敗れ、5位に甘んじなければならなかった。
幸いなことに、男子では韓国より順位の高い日本、イラン、カタールはパリ五輪予選に重きを置くものとみられる。
男子はアジア大会でインド(72位)、カンボジア(順位なし)と同じグループCを戦う予定だ。
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