キム・ミンジェが投じたもう一つの話題は、韓国代表監督に対する“4年保障”だ。
彼は韓国をW杯ベスト16に導き、大会限りで退任したパウロ・ベント監督の後任について問われ、「信じてあげなければならない」と断言した。
それとともに、「監督が望むサッカーを長い時間をかけて構築しなければならない。当然、結果を出す必要はあるが、失敗した場合でも、それも過程の一部だと思う」と伝えた。
次期監督に十分な時間を与えなければならないというのは、キム・ミンジェだけでなくMFファン・インボム(26、オリンピアコス)やMFペク・スンホ(25、全北現代モータース)、MFイ・ガンイン(21、マジョルカ)など、4年後の2026年北中米W杯で主力を担う若手世代の誰もが同じ考えだ。
これまで韓国サッカーは世界の舞台で“辺境の国”として過ごし、2002年日韓W杯のベスト4を基点に跳躍の足場を築いたはずだった。
しかし、W杯周期の4年契約をすべて満たして去ったのは今回のベント監督ただ一人しかいない。
これまでの監督たちはアジアカップやアジア最終予選など、W杯本番に向かう過程で成績不振に陥ると、すぐに“途中下車”を余儀なくされてきた。ロシアW杯アジア最終予選で脱落危機に瀕したウリ・シュティーリケ監督を除けば、概して“局面転換用”にその座から降ろされ、緊急で代替者が選ばれるケースが多かった。
多くの選手がベント監督体制で4年間を経験したことで、長期的観点での監督選任に共感している。
W杯期間に本紙『スポーツソウル』のコラムニストとして活動した元韓国代表MFイ・チョンヨン(34、蔚山現代)も、「一人の監督の下で同じスタイルのサッカーをしてきたからか、歴代W杯でも最も選手たちが楽にプレーしている様子が確実に感じられた」と話した。
カタールW杯のベスト16進出により、次期監督は来年に行われるアジアカップから冷静な評価を受けるしかない。韓国サッカー協会(KFA)がベント監督との再契約の交渉過程で「1(アジアカップ)+3年」の案を提案したのも軌を一にする。
今回のW杯で、選手はもちろんファンも「監督に十分な時間を与えてこそチームの完成度が上がる」というのを実感した。だからこそ、キム・ミンジェの「信じてあげなければならない」という発言も今まで以上に切実に聞こえるわけだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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