韓国プロ野球の悲惨なファン死亡事故、“中1日”の日程再開に選手苦言…一方的決定に「試合に集中できない」

球場でファン死亡事故が発生した韓国プロ野球。直後は全試合中止の措置が執られたが現在は再開し、悲痛に包まれるなか粛々とシーズンを進めている。そんななか、一人のベテラン選手が事故をめぐるKBOの決定に強い苦言を呈した。

【写真】20代女性の命奪ったルーバー落下事故現場

4月3日、ソウルの蚕室(チャムシル)球場で行われた斗山(トゥサン)ベアーズ対キウム・ヒーローズは斗山が6-1で勝利した。

この試合では、WBC過去2大会にも出場した斗山のベテラン捕手ヤン・ウィジ(37)が今季第1号となる3ラン本塁打の活躍を見せた。ただ、試合後に彼が報道陣の前で見せた表情は暗かった。

「昌原(チャンウォン)で起きた事故のせいで心が重い」

事故後「中1日」で再開決定のKBOに苦言

韓国では去る3月29日、NCダイノスの本拠地・昌原NCパークで試合中に落下物による死亡事故が発生した。17.5mの高さの壁面に固定された重さ約60kg、長さ2.6m、幅40cmのアルミ製ルーバーが落下し、これに巻き込まれた観客3人のうち、頭部に重傷を負った20代女性が搬送先の病院で緊急手術を受けたが、事故2日後の31日午前に息を引き取った。

ヤン・ウィジは2019~2022年にNCでプレーした。昌原NCパークでも数多くの本塁打を放っている。「自分も4年間所属したチームだ。NCファンの方が残念な事故に遭って心が重い。正直、“試合をしなければならないのか”という考えが多く浮かんだ」と吐露する。

「球場に来たファンには安全に、楽しく観戦していただかなければならない。NCに身を置いたこともあるが、昌原NCパークでそのような事故が起きて本当に心が痛い。日曜日から心が重すぎた」

そして、決心したようにこう伝えた。

「もし自分がそこにいた(NCに所属していた)と考えてみろ。そうすれば、自分の子どもたちもきっと試合を観に行ったはずだ。父親として本当に恐ろしいことだ」

ヤン・ウィジ
ヤン・ウィジ

韓国野球委員会(KBO)は事故発生直後、翌30日のLGツインズ戦、そして昌原NCパークで4月1~3日に予定されたSSGランダース対NCダイノスの3連戦をすべて中止とした。ただ、他球場での試合は4月1日の試合のみ延期し、4月2日から予定通り試合を開催している。

この決定にヤン・ウィジは強い語気で苦言を呈す。「3日程度は(試合をせず)哀悼期間を設けてほしいと思った。だが、(KBOからの)“通達”を受けた。選手協会では(3日間の哀悼期間に関して)話も出ていたが、そのまま決定を下した」と、KBOが選手の要望を聞き入れることなくシーズン再開日を決めたと伝えた。

「いつも(KBOは)“我々(選手)と対話している”と言うが、そのようなことはまったくない。KBOの立場もあるとは思うが、選手たちの気持ちもある。そういう部分でもう少し疎通してほしい。10球団の選手全員が(事故で)心を痛めている」

最後に、ヤン・ウィジは「(事故の影響で)試合に集中することが難しい状況だ。心が重い。本当にあってはならないことだ」と改めて本心を明かしていた。

【写真】死亡事故が発生したルーバー落下現場

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