韓国プロ野球の試合会場で発生した落下死亡事故を受け、プロサッカーKリーグでもスタジアムの緊急安全点検が行われている。
Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟は3月31日、Kリーグ1・2部全26チームにスタジアムの施設点検を要請する公文書を送付した。
併せて、試合中継の担当会社にも、クレーンや中継車などの放送設備による事故発生のリスクがないか点検を求める旨を伝えた。
韓国プロ野球では去る3月29日、NCダイノスの本拠地・昌原(チャンウォン)NCパークで行われたLGツインズ戦の試合中に施設物の落下事故が発生した。重さ約60kgで長さ2.6m、幅40cmのアルミ製ルーバーが高さ17.5mの壁面から落下し、被害に遭った観客3人のうち頭部に重傷を負った20代女性が命を落とした。
今回の事故は、ほかのプロスポーツに“安全への警鐘”を鳴らすきっかけとなった。
特にKリーグでは、改修工事を行っているとはいえ、築年数の経過したスタジアムを本拠地として使用するチームが多い。2002年日韓W杯に合わせて建設されたスタジアムは、すでに築20年以上が経過している。
強風など天候変化の激しい済州(チェジュ)ワールドカップ競技場を本拠地とする済州SK FCも、済州市とのミーティングを通じて安全点検をより綿密なものとする計画だ。
済州のキム・ヒョンヒGMは「スタジアムは来年の全国体育大会の準備とも相まって、全体的な整備計画がある。市とミーティングを継続しているが、安全を最優先に考えなければならない」とし、「各地にある大半のワールドカップ競技場は開場して長い年月が経っているため、補修が必要な箇所がある。また、ファンサービスの目的でさまざまなスペースに手を受けているが、そこは安全点検が特に疎かになる区域になりかねない。こうした部分をしっかり確認しなければならない」と警鐘を鳴らす。
また、蔚山(ウルサン)HD FCの関係者が「韓国プロサッカー連盟の公文書を受け取る前から、蔚山施設管理公団と先行して点検を行っていた。施設公団がスタジアム区域別の設備担当者を連れてきたので、詳細に点検を行った」と説明するように、ほかのチームでも緊急で施設点検が行われている。
特に大型スタジアムでは、年季の入った大型の横断幕やスピーカーなどが長期間設置されたままになっており、今回の韓国プロ野球のような事故につながりかねないため、各所で慎重な対応が取られている。
死亡事故が発生したNCダイノスと同じ慶尚南道(キョンサンナムド)を本拠地とし、実際にNCダイノスと交流も行っているKリーグ2の慶南(キョンナム)FCは、SNSを通じて「深い哀悼の意を表します。故人の冥福を心よりお祈りするとともに、ご遺族の皆さまに心からの慰労をお送りします」と追悼のコメントを発表した。
事故を受けて韓国プロ野球が4月1日の全5試合を中止した同日、蔚山文殊(ウルサン・ムンス)サッカー競技場で大田(テジョン)ハナシチズンとのホームゲームを開催した蔚山HDは、キックオフ前に選手と観客全員で事故被害者への黙とうを捧げた。
場内アナウンサーは「近隣地域の球場で発生した事故で命を落とされたファンのご冥福を祈り、プロスポーツに関わる構成員として全員で哀悼の意を表します」と伝えていた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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