「プレミアリーグはいつも過激でしょう?」
“ノース・ロンドン・ダービー”を制したトッテナムの韓国代表FWソン・フンミン(29)が、自身に対し終始激しいマークを一貫した末、イエローカード2枚で退場となったアーセナルのDFロブ・ホールディング(26)について、“余裕ある対応”を見せた。
ソン・フンミンは5月13日(日本時間)、ホームのトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われたプレミアリーグ第22節延期分のアーセナル戦に先発出場し、2点リードで迎えた後半2分にダメ押しの追加点を決めた。
当時、イングランド代表FWハリー・ケイン(28)がゴール前で相手と競り合い、ボールが後方にこぼれたところを、反応したソン・フンミンが右足で冷静に流し込んだ。
これでソン・フンミンは直近3試合連続得点に成功し、今季21ゴール目をマーク。得点ランキングでは22ゴールで首位のエジプト代表FWモハメド・サラー(29、リバプール)に次ぐ2位と、残り2試合での逆転も視野に入った。
トッテナムはこの日、3-0の大勝で勝ち点65を記録し、来季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位アーセナル(勝ち点66)との差を1ポイントに縮めた。
ソン・フンミンは得点だけでなく、前半に自身をマンツーマンでディフェンスしたホールディングとの“神経戦”を勝ち抜き、退場を呼び寄せた。アーセナルはホールディングが2枚目のイエローで退場となり、数的劣勢に追い込まれた。
さらにソン・フンミンは前半21分、ペナルティエリア内でDFセドリック・ソアレス(30)に倒され、PKを獲得。この過程でケインがPKによる先制ゴール、ヘディングによる追加点に成功し、早々に2点差を付けることができた。そして、後半開始早々に生まれたソン・フンミンのゴールで、アーセナルを事実上“ノックアウト”させた。
トッテナムを率いるアントニオ・コンテ監督は、中2日で迎える15日の第37節バーンリー線を見据え、後半27分にソン・フンミンとスウェーデン代表FWデヤン・クルゼフスキ(22)をベンチに下げた。
体力の配分を考慮しての選択だったが、ソン・フンミンは当時、やや残念そうな表情でピッチを離れた。
試合後、ミックスゾーンで取材に応じたソン・フンミンは、「選手はずっとピッチ上でプレーしていたいし、チームを助けたいと思っているのが本音だ。もっと上手くできる姿を見せたい思いが重なったようだ。そのときは感情的になっていて、試合に没頭していた状況だったので、そのような表情が出てしまったが、試合が終わった今は監督の気持ちを理解している」と、指揮官の采配に納得した様子を見せた。
以下、ソン・フンミンとの一問一答。
―試合の感想は。
リバプール戦が終わってから練習時間はそう長くなかったが、選手たちは上手く回復し、何を正確に実行しなければならないかを感じながらトレーニングをした。その結果、今日の試合で良い姿を見せて勝利することができた。
―ホールディングの激しいマークに遭うなど、試合が過激な展開だったが。
プレミアリーグは常に過激でしょう(笑)。それは僕も変えられない部分だ。僕たちの守備陣も、相手のFWを防ごうとするときに多少荒っぽくなる。
―ホールディングの退場まで引き出した。彼が退場して以降、試合の流れが変わったようだが。
そう思っている方が多いと思うが、それまでも僕たちが1-0でリードし、上手く試合をコントロールしていた。選手1人が退場したことで相手のダメージも大きかったが、それ以前から上手くやっていたと思う。
―後半に交代でベンチに下がった際、やや暗い表情を見せたことでイギリスメディアの関心を受けたが。
監督が日曜日の試合(バーンリー戦)が重要だと思ったようだ。試合の展開が僕たちに傾いていたので、(体力面を)心配して交代したものと理解している。選手としてもっと学ばなければならない部分のようだ。正直、選手としてはずっとピッチ上でプレーしていたいし、チームを助けたいと思っているのが本音だ。もっと上手くできる姿を見せたい思いが重なったようだ。そのときは感情的になっていて、試合に没頭していた状況だったので、そのような表情が出てしまったが、試合が終わった今は監督の気持ちを理解している。選手としてしっかり従わなければならない。
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