KARA・スンヨンはキャラクターそのものだった。
スンヨンは7月5日に公開された映画『隙間のない関係』(原題)で、仕事も家で行い、家からほとんど出ない最強のインドア派のラニ役を演じ、キャラクターとのシンクロ率を誇った。
映画『隙間のない関係』は、フランス映画をリメイクした作品で、顔も名前も知らない男女が薄い壁越しに繰り広げるラブコメ映画だ。スンヨンは隣人による騒音に苦しめられるラニの姿をリアルに演じ、キャラクターに対する説得力と共感を呼び起こした。
そして、スンジン(演者イ・ジフン)との殺伐とした関係から、甘い“サム”(友達以上恋人未満の関係)に変わっていくラニの感情を柔軟に描き出し、格別な「ラブコメ力」を誇示した。
また、スンヨンは大人しそうでしっかりした見た目とは異なり、パニック障害を患っているラニの目つきや呼吸、言葉遣い一つひとつ、細かく表現し、キャラクターが持つ内面の傷をそのまま描き出し、人から受けた傷を愛で癒す一連の過程を揺るぎなく真剣に構築した。
ドラマ『恋のドキドキ・シェアハウス ~青春時代~』『アバウトタイム ~止めたい時間~』や、映画『ショー・ミー・ザ・ゴースト』など多様な作品で特別な存在感と演技力を証明し、着実にフィルモを固めてきたスンヨン。今回の、映画『隙間のない関係』を通じて「完成型ラブコメ」を発散し、一層深まったキャラクターの解釈力と感情熱演で俳優としての真価をもう一度確認させた。
◇スンヨン プロフィール
1988年7月24日生まれ。2007年にKARAのメンバーとしてデビューし、グループ内ではリードボーカルを務めた。デビュー当時はまったく売れず、さらにメンバーの脱退と崩壊の危機にあったKARAを存続させるために、どんな番組にも出演。グループの名前を売ろうと、バラエティ番組で全身泥まみれになる場面もあったという。そのためファンの間では「努力の人」や「苦労人」として知られている。
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