コン・ユは、2001年に『学校4』でデビューして、すでに18年以上も俳優としてのキャリアを持っている。
しかし、彼はドラマでも映画でも寡作であり、その経歴には演技活動をしない空白期間が何回もある。
2016年の『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』以降も、しばらく演技をする機会がなかったが、2019年には2本の超話題映画が決まっている。
そもそも、コン・ユが寡作であることには理由がある。それは、作品に込める思いがあまりに強すぎるのだ。
そんなコン・ユが出演作品を決める際の基準は何だろうか。
彼はこう語っている。 「作品を選ぶときの大きな悩みの一つは、自分に新しさを与えることができるか、ということです」
「作品を作る構成員として参加するのですから、創意的な活動をしたいですね」
彼がこう言うのは納得できる。つまり、俳優として同じ演技の繰り返しで消耗したくないということ、自分自身がワクワクするようなキャラクターを全身で演じたいということ……それが俳優コン・ユの信条であるに違いない。
結局、同じ演技の繰り返しを避けるからこそ、寡作にならざるをえないのだ。
『トッケビ』にしても、人気脚本家のキム・ウンスクから5年もオファーを受けて断り続けていたほどだ。
ようやく主演を承諾して全身を込めて演技をし、それによって2017年5月には百想芸術大賞のテレビ部門・男性最優秀演技賞に輝いた。
この『トッケビ』は放送が終わった後も人気が高く、今後もずっと視聴者の心に残る傑作となった。
コン・ユ自身も『トッケビ』で、相当な手ごたえを感じたはずだ。同時に「演じきった!」という満足感もあるはずで、それだけに次の作品になかなか向かえなかったのも理解できる。
そんな彼が、2019年には2つの映画に出演することになっている。
1つは、韓国で100万部以上も売れた大ベストセラーの『82年生まれ、キム・ジヨン』を原作とした映画だ。
この映画では、コン・ユが女性主人公の夫を演じる。大変注目されている作品だけに、コン・ユも満を持して出演を決めたし、きっと俳優として新しい一面を見せてくれることだろう。
もう1つは『徐福』(仮題)である。
この映画はクローン人間を題材にした斬新な内容を持っていて、コン・ユが言う「自分に新しさを与えられる作品」である。
『トッケビ』以降、ファンはコン・ユの新作をずっと待っていた。それが2つの映画に結実したことで、期待感もまた2倍になっている。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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