女優のイム・ジヨンが「百想(ペクサン)芸術大賞」のテレビ部門候補から除外されたことをめぐり、賛否が分かれている。
「第61回百想芸術大賞」側は最近、公式ホームページやSNSを通じて、部門別の候補ラインナップを公開した。
今回の百想芸術大賞は、2024年4月から2025年3月までに放送・公開・上演されたコンテンツを対象としている。
特に今年は、テレビ部門でヒットしたドラマが多数登場したこともあり、熾烈な競争が予想されていた。しかしその分、候補ラインナップに対する惜しむ声も多く寄せられている。
公開されたラインナップによると、テレビ部門の女性最優秀演技賞候補は、『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』のコ・ミンシ、『ジョンニョン:スター誕生』のキム・テリ、『ソンジェ背負って走れ』のキム・ヘユン、『おつかれさま』のIU、『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』のチャン・ナラの5人だ。
これに対し、一部からは『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生 -』で高い評価を得たイム・ジヨンが候補に入っていないことに疑問の声が上がった。
昨年11月から今年1月までJTBCで放送された『オク氏夫人伝』は、最終回で視聴率13.6%(ニールセンコリア・全国有料世帯基準)を記録して幕を閉じた。イム・ジヨンは当時、同作のタイトルロールとしてスピーディーな展開の中で強烈な演技を披露し、視聴者の称賛を集めた。
さらに『オク氏夫人伝』自体は、作品賞、脚本賞、助演賞(キム・ジェファ)、新人演技賞(チュ・ヨンウ)と、複数の主要部門で候補入りを果たしている。一方で、主役として作品を牽引したイム・ジヨンだけが、どの部門にもノミネートされなかったことが反発を呼んでいる。
イム・ジヨンは映画『リボルバー』で女性助演賞の候補には名を連ねているが、過去には1人が複数部門で候補になった例もあるため、今回テレビ部門にノミネートされなかったこととは直接的な関係がないように見える。
このためネットユーザーたちは「受賞すら期待していたのに」「理解できない」「イム・ジヨンがいたからこそヒットしたのに。候補にすら上がらないなんてあり得ない」などと、候補選定基準に疑問を呈している。
一方で、「選ばれなかったのは、それだけの理由があるからだ」という反応もあった。
「百想芸術大賞」は各部門の候補を最大5人に制限しているため、今年のようにヒット作と注目俳優が多い年には、どうしても一部が除外されることになる。選考は、各部門の専門家集団の推薦を受けた審査員によって厳格に行われており、最終候補5人は多方面で慎重な議論を経て選ばれているため、それなりの理由があるはずだという意見もある。
仮にイム・ジヨンを候補に入れるとすれば、現在ノミネートされている誰かを外さねばならない。実際にネット上では「誰を外すべきか」をめぐる激しい議論も起きている。
演技賞は、数値化された成績だけで決まるものではなく、どうしても主観的な意見が入りやすいため、候補に対して意見が割れるのも当然といえる。こうした雑音の中で、多くの人が納得できる受賞者が誕生するのか注目が集まっている。
なお、「第61回百想芸術大賞」は5月5日20時より、ソウル江南(カンナム)区のCOEX Dホールにて開催される予定だ。シン・ドンヨプ、スジ、パク・ボゴムの3人がMCを務め、JTBC、JTBC2、JTBC4を通じて中継される。
(記事提供=OSEN)
◇イム・ジヨン プロフィール
1990年6月23日生まれ。2011年に女優デビュー。2014年にソン・スンホン主演映画『情愛中毒』で一糸まとわぬ果敢な熱演を見せて、注目を集めた。以降、ドラマ『上流社会』(2015)、『吹けよ、ミプン』『テバク~運命の瞬間(とき)~』(2016)、映画『タチャ ワン・アイド・ジャック』(2019)などに出演。2022年12月公開のNetflix『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』で主人公を苦しめる悪役“パク・ヨンジン”を演じて視聴者に深い印象を残し、注目度が急上昇した。
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