韓国の映画館が新型コロナの影響で再び危機を迎えている。
11月までは出演俳優たちによる舞台挨拶、そして年末特需を期待した公開スケジュールを発表し、コロナ禍からの新たな出発を予告していたが、韓国政府が12月16日に発表した「社会的距離確保」調整案によって、計画が修正される予定だ。
映画館の営業時間は22時までに短縮されることによって、各公開作品のスコアに影響を及ぼすものと予想される。
まず、イ・ビョンホンやソン・ガンホなど韓国のスターが集結したことでも話題の『非常宣言』(原題)は、2022年1月に公開予定だったものが暫定的に延期され、12月29日に公開が決まっていた『キングメーカー』(原題)も、やむを得ず来年1月に延期となった。
そして大ヒットが見込まれている『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の上映時間は2時間を超える148分となっているため、平日の観客が押し寄せる夕方の上映回数は減らすしかない状況だ。また来週に封切りを控えている『マトリックス レザレクションズ』も147分と長編のため、『スパイダーマン』同様に上映回数を減らさなければならない状況だ。
これを受け、韓国映画プロデューサー組合、韓国映画監督組合理事会、映画輸入配給会社協会、韓国シナリオ作家組合、上映館協会など映画業界は緊急声明を出し、「映画館と映画産業の特殊性を考慮して、例外として認めることを強く要請する」と促した。
続いて「2年余りの新型コロナパンデミックで、映画業界の被害が雪だるま式に増えている」とし、「営業時間制限は映画の封切りを阻むことで映画業界全体に被害が広がり、結果的に映画産業のドミノ式崩壊につながる憂慮が大きい」と主張している。
また「安全な観覧環境を造成するために、各劇場は政府指針よりも更に強化された防疫活動をしてきた。このすべての措置は、新型コロナに対して相対的に安全な空間であることを証明している」と付け加えた。
事実、マスクの着用や体温発熱、飲食禁止などの措置を受け、映画館でのクラスター感染は発生しなかった。しかし、ワクチンパスを導入して劇場内での飲食を認めた先月、地方のある劇場でクラスター感染が発生して以来、飲食は再び禁止された。
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