現在開催中のアジアカップで、ベスト4で散ったサッカー韓国代表への風当たりが強い。
韓国代表は2月7日(日本時間)、アジアカップ準決勝でヨルダン代表と対戦。“守備の要”キム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)を累積警告で欠いた状態で試合に臨んだ。
ユルゲン・クリンスマン監督はFWソン・フンミン(31、トッテナム)やFWファン・ヒチャン(27、ウォルヴァーハンプトン)、MFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)など、攻撃陣は欧州組の主力を順当に先発起用。
一方、キム・ミンジェ不在の守備陣は、Jリーグでの経験も豊富なDFキム・ヨングォン(33)、DFチョン・スンヒョン(29)など、Kリーグの強豪、蔚山HD FC勢で固めていた。
試合は0-0で前半を折り返すも、これまで激闘に次ぐ激闘を勝ち抜いてきた韓国は後半に2失点。キム・ミンジェ不在の影響も大きく、0-2で敗北し、ベスト4で大会を去ることとなった。
今大会、グループリーグから一貫して、ユルゲン・クリンスマン監督への「無策だ」という批判が強かった韓国代表。決勝トーナメントのサウジアラビア、オーストラリア戦での薄氷の勝利が“ゾンビサッカー”と称賛されたが、ヨルダンに成す術なく敗れたことで再び批判があがっている。
韓国のポータルサイト「NAVER」を見てみると、
「“クリンスマン劇場”の結末は有効シュート0の惨事… 韓国、ヨルダンに0-2衝撃敗、アジアカップ4強脱落」(『ソウル新聞』)
「1~2人のアタッカーにボロボロにされた“自動ドア”守備、キム・ミンジェの空白が呼びこんだ“惨事”」(『スポーツソウル』)
「“ゾンビサッカー”とは…ソン・フンミン-イ・ガンイン“頼み”が詰まり、キム・ミンジェ不在で脱落」(『スポーツ韓国』)
「“年俸29億(ウォン=約3億円)なのにこんなに無能とは”辞任を断ったクリンスマン、サッカー協会が断らなければならない!」(『OSEN』)
「ハリウッドアクション・散歩サッカー…“ビッグチャンス・ミス1位”チョ・ギュソンに殺到した悪質コメント」(『韓国経済』)
「ソン・フンミン、イ・ガンイン、ファン・ヒチャン創出同→0有効シュート…“クリンスマン・リスク”結局爆発した」(『スターニュース』)
「クリンスマンは脱落の瞬間も笑っていた」(『ノーカットニュース』)
といった辛辣な見出しが並んでいる。
加えて、失意に沈む韓国代表サポーターに追い打ちをかけるようなニュースも。「クリンスマン監督、去就に関する質問に“今すぐすべきことは戦力分析”」と題された『stn NEWS』の記事では、クリンスマン監督は試合後の会見で続投の意向を示したという
今回の韓国代表は“プレミア得点王”のソン・フンミン、PSGで出場機会を得ているイ・ガンイン、そしてメガクラブのバイエルンでレギュラーのポジションを掴んだキム・ミンジェと、各セクションにワールドクラスが揃ったことで歴代最強の呼び声が高かった。それだけに、今回の結果は納得がいかないものだろう。
韓国のサッカーファンの関心はすでに、元凶とされているクリンスマン監督の進退に向いているようだ。
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