1984年10月22日生まれのイ・ホは、2003年に19歳の若さで蔚山現代でプロデビュー。2005年にはチームの2度目のリーグ優勝に貢献するなど、守備的MFの主力として活躍した。
その後、2006~2008年はロシアのゼニト・サンクトペテルブルクでプレーした後、城南一和天馬(ソンナム・イルファ・チョンマ/現・城南FC)、アル・アイン(UAE)を経て、2010シーズン後半は当時J1リーグの大宮アルディージャ(現J2)でプレー。背番号18番を付け、リーグ戦15試合1ゴール、天皇杯2試合1ゴールを記録した。
イ・ホは大宮退団後の2011年、蔚山現代に一度目の復帰を果たした。2013~2014年の尚州尚武(サンジュ・サンム/現・金泉尚武)での兵役期間を除き、蔚山現代の2011年のリーグカップ優勝、2012年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝に貢献した。
蔚山現代だけで通算161試合に出場し、5ゴール8アシストを記録。豊富な運動量を活かした守備力で、“鉄槌サッカー”と呼ばれた蔚山現代の中心的役割を遂行した。
以降、2015~2016年に全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース、2017~2020年にムアントン・ユナイテッド(タイ)、2020年のシーズン後半はアユタヤFC(タイ)でプレーしたイ・ホは、昨年にホン・ミョンボ監督が新たに就任した蔚山現代に、プレイングコーチとして二度目の復帰を果たした。
当初は選手の役割を強く望んでいたが、ホン・ミョンボ監督の望みでコーチの役目を引き受けた。ホームゲーム、アウェイゲーム問わず毎試合でチームに帯同し、ビデオ分析コーチとともにチーム戦術に力を加えた。
蔚山現代は「(今シーズンは)試合でイ・ホの役割が特に輝いた。午前にはメンバー外の選手のトレーニングとコンディションチェックを導く先輩の役割を、午後には選手とコーチの間で戦術的、コミュニケーション的な架け橋としてプレイングコーチの役割を果たし、昼夜問わずチームの発展のために努力した」と強調した。
イ・ホは今季17年ぶり3度目のリーグ優勝を果たした蔚山現代の構成員において、唯一2度のリーグ優勝を経験した者になった。
イ・ホは蔚山現代を通じて、「最も幸せな瞬間に現役を退くことにした。始まりの場所で長い旅程を終えること、そして家のような場所で一番素敵な瞬間に、ファンが見守る前で選手生活の終止符を打つことは、これ以上ない光栄であり幸運だ」とし、「私の選手生活の始まりと終わりである蔚山文殊サッカー競技場で、“イ・ホ”という名前の2文字が連呼される23日が期待される」と伝えた。
なお、イ・ホの引退式は済州戦のハーフタイムに行われる。蔚山現代は、イ・ホをクラブのレジェンドウォール(蔚山文殊サッカー競技場各ゲートの柱)に掲載することを決定している。