「喪失感があった」元FC東京ナ・サンホが明かす辛かった半年間「次の代表招集はあるのか、とも…」

「“次また選ばれることはあるのだろうか”、という考えもよぎった」

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かつて2019シーズンにFC東京でプレーし、現在はKリーグのFCソウルに在籍する韓国代表MFナ・サンホ(25)が、最近までの“辛かった半年間”を振り返った。

ナ・サンホは去る6月6日、大田(テジョン)ワールドカップ競技場で行われたチリ代表との国際親善試合で先発出場。後半30分に交代でベンチに下がるまで75分間プレーした。試合は韓国が2-0で勝利している。

そんな韓国は次戦、6月10日に水原(スウォン)ワールドカップ競技場でパラグアイ代表と対戦する。1-5で大敗した2日のブラジル代表戦、先日のチリ戦に続き、今回が6月の国際Aマッチ3試合目となる。

その一戦に向けて、8日午後に行われたオンラインでの記者会見にナ・サンホが出席。

冒頭、「自信を高められる2試合だった」とブラジル戦、チリ戦を振り返るとともに、「フィニッシュを最も改善しなければならない」と改善点を伝えた。

(写真提供=韓国サッカー協会)ナ・サンホ

先発出場したチリ戦で、ナ・サンホはFWソン・フンミン(29、トッテナム)、FWファン・ヒチャン(26、ウォルヴァーハンプトン)、FWチョン・ウヨン(22、フライブルク)らと息を合わせた。

「(ファン・)ヒチャンと同じウィングでプレーしている。試合中もヒチャンのプレーを見ながら、猪突的で爆発力のあるスピードで守備を揺さぶるプレーを真似しようと思った。(ソン・)フンミン兄さんと(チョン・)ウヨンは、ボール保持においてチャンスを作るパスや動きが抜きんでている。多くのことを学び、努力しなければならないと思った」とナ・サンホは語る。

代表チームは現在、2週間で中3日の4試合を戦うハードなスケジュールを消化している。これについては「体力的な負担がないと言えば嘘になる」としつつも、「韓国を代表してプレーするだけに、困難は乗り越えなければならない。コンディションを上手く管理することも選手の能力の一つだと思う」と伝えた。

「喪失感と負担があった」

現在まで行われたブラジル戦、チリ戦いずれも出場しているナ・サンホ。国際Aマッチ出場は昨年10月のカタールW杯アジア最終予選イラン代表戦以来、実に約8カ月ぶりのことだ。

というのも、ナ・サンホは去る2018年、U-23韓国代表で出場したジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得したことにより、兵役特例の恩恵を受けたが、これに伴うボランティア時間の未消化によって、兵役法に基づき海外出国ができず。さらには新型コロナウイルス感染による離脱もあり、ここ最近はA代表から遠ざかっていた。

それだけに、「(チリ戦で)久しぶりに先発出場した。最善を尽くさなければならないのはもちろん、試合の過程でチームの戦い方と食い違わないように気を使った。その部分が上手く行ったと思っているし、今後もそのような部分に重点を置きながら、自分の長所を見せられるようにしたい」と答えた。

続けて、A代表から遠ざかったこの期間に焦りはなかったのかを問われると、「早く解決してこそ次の過程ができ、目標を成し遂げることができるので、最大限早く終わらせようとした。ただ、その後新型コロナウイルスに感染して代表に合流できなかった。本当に残念だった。(兵役特例に伴うボランティア時間を)すべてクリアしたにもかかわらず、コロナという変数のせいで招集されなかったときは、喪失感と負担感があった。次また選ばれることはあるのだろうか、とも思った。だからこそ、リーグ戦でもっと頑張ろうと努力した」と述べた。

そんなナ・サンホは、前回のチリ戦でチームメイトとどんな会話を交わしたのか。「(チョン・)ウヨン、(ファン・)ヒチャン、(ファン・)インボム、(キム・)ムンファン兄さんと息を合わせた。若い選手とも久しぶりに一緒にプレーしたが、自信を持って試合をしようと話した。試合をする過程で良くなるはずだとも話していた。後半にインボム、ムンファン兄さんからチャンスが生まれたが、それを自分が上手く活かせず残念だった。パスミスはあったが、その過程で自分たち3人の連携が上手く発揮できていて、今後の試合でも十分通じると感じた」と明らかにした。

チリ戦でのナ・サンホ

「ネイマールの落ち着きと余裕を学びたい」

ナ・サンホはパウロ・ベント監督率いる韓国だけでなく、所属チームのFCソウルでも、アン・イクス監督が強調する後方からのビルドアップを上手く遂行している。このような点が役に立つのかを問われると、「十分に役に立つ。(ベント監督、アン・イクス監督の)2人ともビルドアップを重要視するので、自分も動きにおいて不自然さなくプレーできる」と伝えた。

6月の国際Aマッチ初戦となったブラジル戦は、世界的な選手でいっぱいの試合だった。当時、ナ・サンホは後半から途中出場し、サイドを駆け上がっていた。

「特にネイマールが印象深かった」というナ・サンホは、「シンプルにプレーすることもあれば、難しい状況では飛び抜けた個人技でピンチを脱出する。PKで2ゴールを決めたことも能力だと思う。落ち着きと余裕が際立っており、その点を学びたい」と、当時の試合で印象的だった相手選手にネイマールを挙げた。

ナ・サンホはベント監督就任初期から着実に招集を受けていることから、ベント監督体制における“皇太子”と呼ばれている。「皇太子と呼ばれることは気分が良いが、少し負担感もある。自分にまだ確固たるポジションはないと考えているし、努力をせず、プレーも良くなければいつでも落ちる可能性があると思っている。だからこそ負担でもある。それでも、監督が望むプレーや戦術的な部分で努力をしているし、これらの履行能力が良いと思って、読んでくださっていると思う」とナ・サンホは話す。

(写真提供=韓国サッカー協会)

韓国は来る10日のパラグアイ戦の後、14日には6月の国際Aマッチ最終戦となるエジプト代表戦を、ブラジル戦と同じソウルワールドカップ競技場で行う。同会場はFCソウルのホームスタジアムでもある。

「水原とソウルで試合をするだけに、ファンもたくさん訪れてきてくれるはずだ。これまでの2試合で出た課題を改善し、より優れた爆発力でファンの期待に応えたい」と、ナ・サンホは並々ならぬ覚悟を伝えていた。

(記事提供=OSEN)

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