2022年カタールW杯アジア最終予選も折り返しを迎えた。これから韓国代表に待ち受けるは“アウェー3連戦”だ。
韓国代表は11月11日にホームで行われたUAE代表戦をもって、アジア最終予選の日程の半分を消化した。
ここまでの5試合で3勝2分とそれなりの成果を収めてはいるが、この先、10回連続W杯本大会出場を目指す韓国にとって最大の山場とも言える“アウェー3連戦”が待ち受けている。
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韓国代表は中立地カタール・ドーハで行われるイラク代表戦に向けて飛行機に乗り込む。試合は来る17日(日本時間)、ドーハのサーニー・ビン・ジャーシム・スタジアムで開催される。
イラク代表は国内の内戦状況により、今回の最終予選でホームゲームを第3国で開催している。
韓国代表にとっては喜ばしいことともいえる。というのも、韓国代表はこれまでアウェーのイラク代表戦で2分1敗と、一度も勝ったことがないからだ。
それでも、欧州組の時差問題が懸念されるのみならず、韓国代表は9月の最終予選初戦でイラク代表と0-0で引き分けた。過去に韓国代表を率いた経験のあるディック・アドフォカート監督と、現在チームを率いるベント監督による知略戦も勝負のカギを握る。
イラク代表戦を最後に今年の最終予選の日程は終了する。2022年は来る1月27日のレバノン代表戦、2月1日のシリア代表戦から再開。いすれもアウェー開催のため、現地にすぐに合流できる欧州組のコンディションと時差適応にはそれほど問題がない見通しだ。
かといって楽観視はできない。韓国代表は最終予選5試合のうち4試合がホームゲームだった。唯一アウェーで戦ったイラン代表戦は1-1で引き分けている。本当の戦いはこれからというわけだ。
韓国代表はホームでレバノン代表、シリア代表いずれも勝利しているが、簡単な相手ではない。
特に、レバノンの首都ベイルートで行われるアウェーゲームに良い思い出がない。1993年5月のアメリカW杯アジア1次予選で1-0と勝利したのを最後に、26年間で3分1敗と一度も勝利していないのだ。
直近に行われた2019年11月のカタールW杯2次予選でも0-0で引き分けた。海抜600~700メートルの高地に加えて芝の状態も良くないため、選手たちも適応に苦労することで知られている。“地獄”と呼ばれるアウェーのイラン代表戦同様、ベイルート遠征も過酷な戦いであるのだ。
幸いなのは、レバノン代表が最終予選ではベイルートから40キロほど離れたサイダで試合を行っていることだ。
シリア代表にしても、国内でテロや内戦の脅威が絶えないことから、第3国でホームゲームを戦っている。2次予選ではUAE、最終予選ではサウジアラビアを活用している。
韓国代表は3月、ホームにイラン代表を迎えた後、最後はアウェーのUAE代表戦で最終予選を終える。最終予選の後半5試合でホームゲームは1試合のみであるため、序盤のアウェー3連戦の結果が非常に重要となる見通しだ。
“最大の山場”といえるアウェー3連戦で勝利を積み上げ、W杯本大会出場を確実なものにすることができるか、韓国代表の戦いぶりに注目が集まる。
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