ごく普通の大学生から、突然芸能界に足を踏み入れ人気を集めた俳優がいる。チャン・ドンユンだ。
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2015年、漢陽(ハニャン)大学校の経済金融学部に在学していたチャン・ドンユンは、コンビニ強盗を検挙する手助けをしたとして報道陣のインタビューに応じた。その雄姿が報じられるや否や、彼の優れたビジュアルに目を付けた芸能プロダクションがラブコールを送ったのだ。
最近本紙のインタビューに応じたチャン・ドンユンは、強盗を捕まえたという逸話に恥じない、情熱にあふれた人物だった。「僕は必要以上におせっかいなようだ。不義を働く姿を見ると許せないと思ってしまって、自分で抑えようと思っても上手くいかない」と切り出したチャン・ドンユンは、学生時代のエピソードを交えながら正義感について語った。
「大学のときに、下宿をしていた。学校の前に下宿先があって、その間の路地を通っていると高校生たつがタバコを吸っていた。下宿先のおばあさんたちが毎日捨てられたタバコの吸い殻を片付けていたのだけど、それが本当に見ていられなかった。
それで、毎日タバコを吸う生徒たちを捕まえて、高校の生徒主任の先生にお伝えした。1年に数十人の学生たちが、僕を経ていった。学校主任の先生とも親しくなって、今でも連絡を取り合っている」
もともとは金融関係の職に就きたかったというチャン・ドンユン。俳優の道を選んだことについて、後悔はないのだろうか。
彼は「言うまでもなく満足している」と話した。
「見方によっては、運命だったのではないかと思う。自分の目の前で強盗事件が起こって、それがきっかけで芸能プロダクションから連絡を受けて俳優になった。まるでパズルのピースが合わさったかのようだった。天の意思だと思うほど、僕にとっては運命的なことだった」
また、「俳優という立ち位置に対して次第に確信を持つようになった」とも語った。
「最初は不安と恐怖心が大きかったが、今はかなり消えた。自分の演技に成長を感じたのは、昨年放送されたドラマ『テンポガールズ』(原題、KBS2)だった。そのとき、演技の道を選んだことに対する確信も湧いた。役者として、上昇曲線を上手く描いていると思う」
チャン・ドンユンは、2016年にウェブドラマ『ゲーム会社の女性社員たち』(原題)でデビューして以降、韓国版『ソロモンの偽証』(JTBC)、『ミスター・サンシャイン』(tvN)といった多彩なドラマ作品を通じてキャリアを積んだ。しかし、出演作品の数に比べると話題性はそれほど高くなかった。