韓国代表、従来の拠点が使えない?「契約終了」で無償→使用料2億円…新拠点完成までの“課題”に

2026年北中米W杯アジア2次予選を控えるサッカー韓国代表が、“ピッチ外の事情”で本来の活動拠点を使用できずにいる。

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ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表は、11月13日からソウルの木洞(モクドン)総合運動場でトレーニングを進めている。

北中米W杯アジア2次予選でグループCに入った韓国代表は、来る16日にソウルワールドカップ競技場でシンガポール代表、21日に敵地・中国の深センユニバーシアードスポーツセンターで中国代表と対戦する。

近年の代表選手の“アイドル級”人気と相まって、ホーム開催のシンガポール戦はチケットが飛ぶように売れており、すでに6万席以上も購入されている。木洞総合運動場での練習にも多数のファンが駆け付け、冷たい風に当たるなか選手たちを出迎えていた。

ソル・ヨンウ、ソン・フンミン
ソル・ヨンウ(左)、ソン・フンミン

そんな韓国代表は、本来はこれまで京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市のサッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)を活動拠点として使用していた。

NFCは2002年日韓W杯を控えた2001年11月に開場し、男子代表をはじめ女子代表や世代別代表など、すべての代表選手にとって慣れ親しんだ拠点として使用されてきた。

ただ、韓国サッカー協会(KFA)と坡州市の間で結ばれたNFCの使用契約が来年1月末で満了となる。

これまでの約20年間は無償で使用していたが、今後は使用する場合、年間使用料として26億ウォン(日本円=約2億6000万円)を支払わなければならなくなる。

坡州NFC
(写真提供=韓国サッカー協会)活動拠点として使用してきた坡州NFC

KFAは現在、忠清南道(チュンチョンナムド)天安(チョナン)市に、坡州NFCより4倍以上も広い約45万平方メートル規模の新拠点「韓国サッカー総合センター」を建設中だ。

メインスタジアム、室内サッカー場など全12面のサッカーグラウンド、体育館、宿舎、事務空間、サッカー博物館などさまざまな施設が入る予定であり、2025年上半期の完成を目標に総工費約3000億ウォン(約300億円)で建設が進められている。

そのため、新拠点が完成するまでは、各代表が招集されるたびに主要な競技場とホテルを渉外する計画を立てているという。

ただ、KFAの関係者は13日、「(韓国サッカー総合センター完成まで)坡州のNFCの短期間使用料を払って滞在する案を坡州市と協議中だ」と明らかにしていた。

韓国代表
木洞総合運動場で練習を行う韓国代表

3年後の北中米W杯に向けて負けられない予選が始まろうとするなか、韓国代表選手たちは慣れ親しんだ坡州NFCと異なる拠点への適応も求められている。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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