「ロンドンで良い成績を収めました。ブラジルでは良くなかったですが、失敗とは思いません。世界中の名将も成功と失敗を経験し、良い指導者に生まれ変わるものです」
「ホン監督は(蔚山現代以前に韓国サッカー協会で)専務理事として働き、代表やクラブを一歩引いた立場で見たはず。そのような経験が、戦術以上にチームマネジメントレベルを高めた契機になったと思います」
「蔚山現代は優勝しなければならないチームです。選手は一試合負けたときに大きな心理的プレッシャーを感じていましたが、ホン監督はこれを非常に賢く扱った。予測と臨機応変を基にリスクマネジメントをとても良くやりました。その結果、昨季の蔚山は連敗が少なく、優勝という成功まで収められました」
そんな池田コーチは、近年の韓国サッカーがすべての世代で日本に押されている現象についても忌憚なく話した。
彼はテーブルに置かれた水筒を手で倒し、こんな例を挙げた。
「韓国はこれまで、このように“バンッ”と一気に倒すことが得意でしたが、今は(テーブルの上から)落ちてしまわないか心配です。猪突性が低下したことで、技術を重要視することになると、このような現象が発生します」
「以前は日本がそうでしたが、今は変わりました。技術だけではダメだと思います。“チームのためにプレーしなければならない”という思いから猪突性が生じました。実際、チームワークや組織力をベースに技術やスピードを満たさなければなりません」
最後に、「現在の韓国は技術に視線が集中し、強みである猪突性と組織力を失ったように思います」とキッパリ述べた池田コーチは、「ですが、それは試行錯誤に過ぎず、いずれ改善されると思います」と付け加えた。
(文=ピッチコミュニケーションズ)
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