このため、キム・ジンスはアイスランド戦も欠場する。彼自身、過去2大会のW杯をいずれも負傷で落選しているため、“三度目の正直”へ慎重にコンディションを引き上げている。
そんななか、ベント監督はキム・ジンスの負傷にも驚かないという反応を見せた。
アイスランド戦前日の10日に行われた記者会見で、ベント監督は「キム・ジンスは調子が良くない。ただ、決して驚くことではない。彼はFAカップ第2戦で負傷したにもかかわらず、最終的にシーズン最後まで試合でプレーを続けた。W杯出場の望みを失いかねないリスクを甘受した。招集後、キム・ジンスはチーム練習に参加できていない。いつから合流できるかはわからないが、ひとまずアイスランド戦には出場できない。経過を見守る必要がある」と伝えた。
キム・ジンスの負傷の背景にあるのは、国内KリーグとFAカップ、さらにはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を並行して戦った過密日程だ。全北現代から選ばれた代表選手では、キム・ジンスだけでなく右サイドバックのDFキム・ムンファン(26)も軽微な負傷を抱えている。
ベント監督はW杯直前の過密日程に強い口調で言及。「キム・ジンスだけでなくキム・ムンファンもそうだ。優勝の可能性が消滅したKリーグ最終戦で、キム・ジンスは60分、キム・ムンファンは90分プレーした。ほかにも、入れ替え戦やFAカップ決勝はいずれもホーム&アウェイ形式で行われたが、試合感覚はどちらも72時間以内(中2日)だった。選手たちに与えるべき休息は眼中にもなく、お金とスポンサーがより重要だったようだ」と皮肉った。
このように、一部選手が体力を消耗した状態で迎えるW杯。国内では当然、本大会での好成績を期待する人々は多いが、ベント監督は彼らに対し厳しい忠告を与えた。
「韓国では代表チームを重要視していないようだ。今年8月もそうだった。代表がW杯で良い成績を出してほしいという願いがあるようだが、チームや選手を正しい方法で助けるつもりはまったくないようだ」
厳しい口調でそう言い切ったベント監督は、そのまま記者会見を終了した。
なお、韓国代表は11日にアイスランド戦を行った後、12日にメンバーを発表。14日に開催地カタールへ出発し、欧州組とは現地で合流する。
グループステージでは24日にウルグアイ代表、28日にガーナ代表、12月3日にポルトガル代表と対戦する予定だ。