国内組が主力となって雌雄を決するE-1サッカー選手権の“日韓戦”では、豊富な経験を持つ「信頼できる“太極戦士(韓国代表の愛称)”」がフィニッシャーの役割を果たしてきた。
前身の東アジアサッカー選手権、東アジアカップ含め過去8度行われたE-1選手権での“日韓戦”では、韓国が3勝3分2敗と、わずかながらにリードしている。
といっても、大会初期は韓国が劣勢だった。
2003年の第1回大会では0-0のドロー。2005年の第2回大会では、セットプレーからDF中澤佑二に決勝ゴールを奪われ、0-1で敗れた。リベンジを狙った2008年の第3回大会は、前半15分にMFヨム・ギフンのゴールで韓国が先制したが、後半23分にMF山瀬功治の同点弾を許し、1-1の引き分けに終わった。
韓国が初めて東アジアカップでの“日韓戦”を制したのは、日本で開催された2010年大会。当時、国立競技場で行われた一戦で、韓国は前半23分にMF遠藤保仁のPKで先制を許す。しかし、同33分にFWイ・ドングッのPKで同点に追いつくと、同39分にイ・スンリョルのゴールで逆転。そして後半25分、MFキム・ジェソンがダメ押しの3点目を挙げ、3-1の完勝を収めた。
その後、2013年大会は1-2と敗れたが、2015年、2017年、2019年大会と3連覇する間は、一度も日本に負けていない。
中国・武漢で行われた2015年大会は、DFチャン・ヒョンスのPKで韓国が先制するも、日本がMF山口蛍のゴールで同点に追いつき、1-1で引き分け。
日本の味の素スタジアムで行われた2017年大会は、開始3分にFW小林悠のPKで先制を許すも、FWキム・シンウクの2ゴールのほか、MFチョン・ウヨン、ヨム・ギフンがフリーキックから得点し、4-1の大勝を飾った。
そして、前回の2019年大会では、前半28分にMFファン・インボムが奪った決勝ゴールで、韓国が1-0と接戦を制した。
単純なパフォーマンスや実力を越え、心理戦も伴う“日韓戦”では、どの選手が新しい主人公となるかに注目が集まっている。
今回の韓国代表メンバーには若い選手も多く選ばれているなか、普段から着実に招集されているFWチョ・ギュソン、MFクォン・チャンフン、MFナ・サンホ、DFキム・ジンス、DFクォン・ギョンウォンらの経験値に期待がかかる。
特に、ガンバ大阪に所属するクォン・ギョンウォンは、今回の日本代表メンバーともJリーグで対戦経験がある。また、元FC東京のナ・サンホ、元アルビレックス新潟のキム・ジンスは、元Jリーガーとして日本サッカーをよく理解している。
第9回大会となる今回のE-1選手権。優勝決定戦となる注目の“日韓戦”は、明日(27日)19時に愛知県の豊田スタジアムでキックオフする。
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