最終予選ドロー発進の韓国代表が悩む「中盤の最適解」…原因は“予想外”の選手離脱?

MFナム・テヒ(30、アル・ドゥハイル)まで離脱した。中盤の組み合わせの最適解を探さなければならない。

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パウロ・ベント監督率いる韓国代表が、予想外の選手離脱で頭を悩ませている。

招集当時からもつれが起きた。MFチョン・ウヨン(31、アル・サッド)は帰国便の同乗者に新型コロナウイルス陽性者が発覚し、合流することすらできなかった。

さらには9月4日、ナム・テヒがハムストリングと鼠径部の筋肉負傷によって途中離脱した。

どちらの選手もベント監督の信頼を受け、地道に出場を続けてきた選手だっただけに、その空白と打撃はさらに大きくなる見通しだ。

(写真提供=韓国サッカー協会)ナム・テヒ(中央)

韓国は2022年カタールW杯アジア最終予選の初戦でイラク代表と0-0の引き分けに終わった。これにより、次戦のレバノン代表戦で必ず勝利しなければならないプレッシャーを背負うことになった。

攻撃面で特に苦労した。密集した守備を崩すために必要な素早い攻守の切り替えと、前線の選手の連携が十分ではなかった。ベント監督も「より攻撃的でなければならない。左右転換、裏に抜け出す動き、空間創出など攻撃で解決策を見出せなかった」と認めた。

チョン・ウヨン離脱が痛い中盤

何より、3列目の不安が募った。主力のチョン・ウヨンが抜けたことで、ベント監督が就任当初から掲げてきた「後方からのビルドアップ」が円滑に行われなかった。

代替者として先発出場したMFソン・ジュンホ(29、山東泰山)は前線へのパスをためらい、相手のカウンターを防ぐために受けたイエローカード1枚とともにハーフタイムでベンチに下がった。

同じく先発出場したMFファン・インボム(24、ルビン・カザン)は正統な3列目の選手ではない。パスやプレッシャーを脱する能力は優れているが、相手のカウンターを防ぐ守備力があるわけではない。

今回の韓国代表メンバーに選ばれている3列目の選手は、ソン・ジュンホ、ファン・インボムに加えて追加招集のMFチュ・セジョン(30、ガンバ大阪)だけだ。ファン・インボムは攻撃的な選手なだけに、3列目に下がると本来の能力を発揮できない。とはいえ、ソン・ジュンホとチュ・セジョンは相変わらずベント監督の心をとらえきれておらず、悩みの種となっている。

(写真提供=韓国サッカー協会)パウロ・ベント監督

2列目も同様だ。ベント監督はナム・テヒの離脱による代替選手を呼ばなかった。現有戦力で勝負をつける考えだ。FWソン・フンミン(29、トッテナム)とMFイ・ジェソン(29、マインツ)を除けば主力メンバーはいない。

ただ、イ・ジェソンはイラク戦で決定的な得点チャンスを逃した。Kリーグでの活躍著しいMFイ・ドンギョン(23、蔚山現代)や、プレミアリーグ進出でモチベーションの高いFWファン・ヒチャン(25、ウォルヴァーハンプトン)らが新たなカードになり得る。

彼らが活躍してこそ、ソン・フンミンやFWファン・ウィジョ(29、ボルドー)に集中している相手のけん制を少しでも減らすことができる。いずれにせよ、ベント監督の悩みは深まるばかりだ。

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