U-20韓国代表FWユン・ドヨン(18)のブライトン移籍が決定的となった。これで史上18人目となる韓国人プレミアリーガーが誕生する見込みだ。
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スポーツメディア『ジ・アスレチック』や欧州移籍市場専門家のファブリツィオ・ロマーノ氏などは、3月17日(日本時間)までにユン・ドヨンのブライトン移籍を大々的に報じた。特に、ロマーノ氏はユン・ドヨンが英ロンドンに到着した際の写真も公開しており、移籍が決定的であることを示唆している。
ユン・ドヨンが現在所属する韓国Kリーグ1(1部)の大田(テジョン)ハナシチズンとブライトンのクラブ間、そして個人間の両方ですでに合意に至っており、あとはメディカルチェックを通過すれば正式な契約となる。契約期間は4年と報じられている。
ユン・ドヨンは2006年10月28日生まれの18歳。2019年から大田ハナシチズンのユースに所属し、兼ねてから有望株として注目を集めてきた。U-17韓国代表では通算21試合12ゴールの記録を持ち、2023年のU-17アジアカップでは日本と対戦経験もあるほか、同年のU-17ワールドカップにも出場している。
こうした活躍で早くから欧州クラブの関心を集めたわけだが、プロの舞台でもポテンシャルの高さを証明。2024年シーズンよりJリーグの二種登録に相当する“準プロ契約”を大田と結ぶと、同年5月のリーグ戦で「17歳6カ月27日」で先発出場し、クラブの最年少出場記録を更新した。
また、同年9月のリーグ戦では「17歳10カ月4日」で初ゴールを決め、Kリーグ1の最年少得点記録も更新。プロ1年目はリーグ戦19試合1ゴール3アシストを記録した。シーズン中には、7月に行われたトッテナムとの親善試合にチームKリーグ(Kリーグ選抜)の一員として出場した。
直近でもU-20韓国代表に選出され、今年2月に中国で開催されたU-20アジアカップにも出場。5試合に出場して1ゴールを記録し、チームのU-20ワールドカップ出場権獲得に貢献している。
ちなみに、大田では現役時代の1999年にJリーグ得点王に輝いた元セレッソ大阪、柏レイソルのファン・ソンホン監督のもとでプレー。スタッフには元徳島ヴォルティス監督の吉田達磨コーチもいる。
そのほか、チームメイトには前ジュビロ磐田の日本人MF石田雅俊(29)、名古屋グランパスからレンタル中のDFハ・チャンレ(30)、元ガンバ大阪、FC東京、名古屋のDFオ・ジェソク(35)など多くのJリーグ経験者がいる。
そんなユン・ドヨンの海外移籍は以前から予想されていた。今年初めからプレミアリーグのチェルシーやアストン・ヴィラをはじめ、ドイツからもラブコールが届いていたが、最も積極的にアプローチを続けたブライトンが契約解除金(バイアウト)を支払うことで、今回の移籍が成立した。
日本代表FW三笘薫(27)が所属するブライトンは、今季プレミアリーグで7位に位置している。過去にはエクアドル代表MFモイセス・カイセド(23、チェルシー)やアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスター(26、リバプール)など、有望な若手を多数発掘・育成してきたクラブとして知られている。
大田ハナシチズンとファン・ソンホン監督の配慮もあり、ユン・ドヨンは3月の国際Aマッチ期間に移籍手続きを完了し、今夏の移籍市場で正式に欧州の舞台に第一歩を踏み出すものとみられる。
ただし、当面はイギリスの労働許可証の発行要件を満たすために、他国リーグへのレンタル移籍が避けられない状況となっている。
現地英メディアでは、ユン・ドヨンが三笘と同じキャリアを歩む可能性があると報じられている。
三笘は2021年夏に川崎フロンターレからブライトンへ移籍した後、まずはベルギーのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへレンタル移籍し、翌2022夏にブライトンへ復帰してプレミアリーグに本格参戦した。
ユン・ドヨンも三笘と同様に、まずは他クラブへの武者修行で経験を積んだ後、本格的にプレミアでのプレーを目指すものと見られている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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