突破が現実的に困難であることは明白だが、まだ終わっていない。
光州(クァンジュ)FCは、韓国Kリーグ勢で今季AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)決勝トーナメントに進出した唯一のチームだ。
蔚山(ウルサン)HD FC、浦項(ポハン)スティーラーズがリーグステージから脱落したなか、光州だけがベスト16に駒を進めた。
ACL初出場で決勝トーナメント進出という快挙を成し遂げた光州だが、“対戦運”は伴わなかった。
光州は本来、リーグステージを4勝2分2敗の5位で通過し、本来4位のジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)と決勝トーナメント1回戦で対戦する予定だった。ジョホールにはリーグステージで3-1と勝利していた。
ところが、山東泰山(中国)が突如大会撤退を宣言したことで順位変動が発生し、光州は4位、ジョホールは3位。そのため、光州の相手が当初3位から5位に転落した神戸へ変わった。
神戸はリーグステージで完敗を喫した日本の強豪だ。J1リーグ2連覇中の王者であり、客観的に見ても戦力で光州を圧倒している。昨年11月のリーグステージでは0-2で敗れ、イ・ジョンヒョ監督も「10回戦っても10回負ける」と限界を認めた。
そして今年3月5日、アウェイの神戸市御崎公園球技場で神戸と再戦したが、結果は0-2の完敗だった。前半だけで、サイドからのクロスによるヘディングシュート2本で2失点を喫した。
光州がこのまま決勝トーナメント1回戦で脱落となると、韓国勢はベスト8に1チームも進めなくなる。「アジアの強者」を自任するKリーグとしてはプライドが傷つく結果だ。韓国勢“最後の砦”である光州には、第2戦での巻き返しを期待しなければならない。
光州は冬の移籍市場を通じて主力が多数退団した。MFチョン・ホヨン(24)はミネソタ・ユナイテッド、FWホ・ユル(23)とMFイ・ヒギュン(26)は蔚山HDと、チームの中核を担った選手が次々と去り、攻撃の重みが落ちた。
補強はしたとはいえ、限界は目立つ。イ・ジョンヒョ監督のもとで光州ならではのパスサッカーを具現化しているが、ペナルティエリア付近で細かいプレーが行われない。今季Kリーグ1では開幕3試合で1勝2分と負けなしだが、レベルの高いACLEの舞台で争うのは容易ではない。
だからといって、現時点で諦めるわけにはいかない。光州は来る12日、ホームの光州ワールドカップ競技場で神戸との第2戦を戦う。逆転を期待する最後の勝負だ。
ACLでは過去にも、2点差から逆転に成功する試合が多く見られた。光州、そしてイ・ジョンヒョ監督ができないということはない。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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