大勝スタートの日本と対照的 まさかの“ドロー発進”韓国、中東アウェイで「初勝利」が必須なワケ

始まりから危機的状況だ。オマーン遠征で勝利できなければ、いよいよ韓国サッカーは“沈没ムード”に陥る。

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ホン・ミョンボ監督率いる韓国代表は本日(9月10日)23時(日本時間)、オマーン・マスカットのスルタン・カーブース・スポーツコンプレックスでオマーン代表との北中米W杯アジア最終予選・グループB第2戦を戦う。

去る5日、ホームのソウルワールドカップ競技場で行われた第1戦で韓国代表はパレスチナ代表と0-0で引き分けた。FIFAランキング96位を相手に、同23位がホームで無得点に終わる衝撃的なドローだった。同日、中国代表に7-0で大勝した日本代表とは対照的な結果だ。

キャプテンのFWソン・フンミン(32、トッテナム)を筆頭に、MFイ・ガンイン(23、パリ・サンジェルマン)、FWファン・ヒチャン(28、ウォルヴァーハンプトン)、MFイ・ジェソン(32、マインツ)、MFファン・インボム(27、フェイエノールト)ら欧州組の主力が揃ったにもかかわらず、パレスチナの守備の壁を越えることができなかった。

欧州組は韓国入国後2~3日で迎えた試合だっただけに、コンディションが100%ではなかったことを考慮しても、厳しい結果だったと言えるだろう。

韓国代表
(写真提供=OSEN)韓国代表

指揮官「勝ち点3獲得のために最善尽くす」

パレスチナ戦の引き分けによって。オマーン戦の結果がより重要になった。万が一オマーン相手に引き分けや敗戦で終わることになれば、9月の2連戦を未勝利で締めくくることになる。

ホン・ミョンボ監督は9日に行われた前日会見で、「必ず勝利できるようにする。試合結果を予測することはできないが、勝ち点3を得るために最善を尽くす」と必勝を誓うと、「先日のホームゲームから全体的にかなり良くなったと感じている。選手のコンディションも全体的に良くなった。ゲームマネジメント、戦術的な面で、さらに1~2日一緒に練習した点は大きな助けになるだろう」と付け加えた。

また、対戦相手のオマーンについては「十分に理解している」としつつ、「より重要なのは、我々がどれだけ良いパフォーマンスを通じて結果を手に入れるかだ。簡単なことではないが、我々の選手たちはこのような部分で経験がある。主力選手はすでにW杯最終予選の経験がある。選手たちを信頼している。選手たちが前回の試合を忘れ、次の試合に臨むことを願う」と選手への信頼感を示した。

ホン・ミョンボ監督、キム・ミンジェ
(写真提供=OSEN)オマーン戦前日会見に出席したキム・ミンジェ(左)とホン・ミョンボ監督

会見に同席したDFキム・ミンジェ(28、バイエルン・ミュンヘン)は、「韓国で最も優れた選手で、代表でも長く経験のある監督とともにすることができて嬉しい。自分に足りない部分をすぐにフィードバックしてアドバイスしてもらえる。監督のアドバイスからしっかり自分で考え、ピッチ上で表現しようと努力している」と、ホン・ミョンボ監督との“共闘”に対する喜びを明かしつつ、次のように語っていた。

「代表戦は準備する時間が多くない。短い時間で監督が先発に送り出した選手たち、招集した選手たちと上手く連携を合わせることが重要だ。誰とプレーするとしても素早く息を合わせ、コミュニケーションを取ってピッチに立つことが重要だ」

「オマーン・ショック」も経験した韓国

韓国代表がW杯アジア予選で2戦連続未勝利に終わったのは、2017年8~9月のロシアW杯アジア最終予選が最後だ。

当時、ウリ・シュティーリケ元監督を成績不振で解任し、急きょシン・テヨン監督(現・インドネシア代表監督)を後任に迎えた韓国は、イランとホームで0-0で引き分けた後、ウズベキスタンとも敵地で0-0と引き分けた。ただ、この時は2試合の引き分けによって、劇的にW杯本大会への出場権を獲得した。今とは状況が違うというわけだ。

韓国代表はすでにFIFAランク96位の相手と引き分けている。オマーンは同76位で、23位の韓国とはランク上では大きな差がある。

オマーンとは2003年10月のアジアカップ予選で1-3と敗れた「オマーン・ショック」を経験しているが、その後は2度の対戦でいずれも勝利した。直近では2015年アジアカップ本大会で対戦し、韓国が1-0で勝利した。

ホン・ミョンボ監督
(写真提供=OSEN)ホン・ミョンボ監督

ただ、対戦相手に関係なく、現在の韓国サッカー界には緊張感が漂っている。

韓国代表はすでに危うい立場にある。韓国サッカー協会(KFA)の不透明な監督選任過程には疑問が寄せられ、これによって蔚山(ウルサン)HD FCをシーズン途中に退任したホン・ミョンボ監督は深刻な批判を受けている。

パレスチナ戦でも、KFAのチョン・モンギュ会長とホン・ミョンボ監督の“辞任”を促す抗議の声がソウルワールドカップ競技場を埋め尽くした。ホームゲームであるにもかかわらず、ホームとは思えないブーイングが場内に鳴り響いた。

KFAと代表に対する否定的な世論はまだ変わっていない。そこにパレスチナ戦の引き分けも加わったことで、ホン・ミョンボ監督はより大きな負担を抱かざるを得ない状況だ。

北中米W杯から本大会への道は広がった。W杯出場国が48カ国に増え、アジアには8.5枠が与えられた。韓国は最終予選で上位2位以内に入れば本大会にストレートインできる。例え9月の2連戦をすべて引き分けで終えたとしても、残りの8試合を通じて巻き返すことは十分可能だ。

だが、韓国サッカーが解決すべき問題は目の前にある。

現在の世論を覆すことができなければ、9月24日に予定されている国会の文化体育観光委員会の懸案質疑で、今まで以上に厳しい批判を浴びることになるかもしれない。オマーン戦の勝利が切実な理由はそこにある。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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