元フィギュアスケート韓国代表で現在はコーチを務めるイ・ギュヒョン氏が、未成年の教え子に性的暴行を加えた疑いで拘束されたなか、過去の公式競技映像内でたびたび女子選手の身体を触っていた姿が捉えられ、注目が集まっている。
議政府(ウィジョンブ)地検南楊州(ナミャンジュ)支庁刑事1部(ソン・ジョンスク部長判事)は9月7日、先月中旬に性暴力犯罪の処罰などに関する特例法違反などの疑いで、イ・ギュヒョン氏を拘束起訴したことを発表した。
イ・ギュヒョン氏は今年初め、自身が教えていた10代の教え子に性的暴行を加えた疑いでソウル松坡(ソンパ)警察署で不拘束捜査を受け、ソウル東部地検に送致された。その後、事件は先月初めにイ・ギュヒョン氏の居住地である南楊州支庁に移牒された。
事件を引き受けた南楊州支庁は、罪質が悪いと判断してイ・ギュヒョン氏に対する拘束令状を請求し、裁判所は証拠隠滅や闘争の憂慮などを理由に令状を発行した。
検察によると、イ・ギュヒョン氏は性的暴行容疑について否認しているという。
1980年10月生まれで現在41歳のイ・ギュヒョン氏は、元スピードスケート選手の父、元フィギュアスケート選手で全国スケート連合会会長の母を両親に持つ「スケート一家」の育ち。
兄には5大会連続オリンピック出場経験のある元スピードスケート選手で、今年5月に女優ソン・ダムビと結婚したイ・ギュヒョク氏がいる。
イ・ギュヒョン氏自身も、現役時代にフィギュアスケート韓国代表として1996年長野冬季五輪、2002年ソルトレイク冬季五輪と2大会連続でオリンピックに出場。2003年を最後に現役引退後、フィギュアスケートのコーチとして活動していた。
前出の事件が報道されて以降、韓国のネットユーザーの間では、過去にイ・ギュヒョン氏が点数発表を待つ間の中継映像で、女子選手のわき腹を触ったり、腰の手を回したり、わき腹の上部分を数回さすったりするなど、不必要な身体接触がたびたび見られたことに疑惑の視線を送っている。
これとは別に、イ・ギュヒョン氏が過去に3度の飲酒運転の前科を持っていることも物議を醸している。
今回の事件が伝えられると、スケート連盟関係者は「連盟もマスコミを通じて内容を知った。特に苦情や関連情報の提供が入ってきたことはなかった。イ・ギュヒョン氏は2021年までスケート連盟に指導者登録をしていたが、今年は登録もしていない状態だった」と説明した。
今後、イ・ギュヒョン氏と関連した事件はスポーツ倫理センターを通じて調査が進行される予定であり、結果によって懲戒可否を検討する。
これに先立ち、政府の文化体育観光部(日本の文部科学省に相当)と大韓体育会は、2019年のショートトラックなどスポーツ界の性的暴行事件が水面に現れるや、性的暴行加害者に対する処罰を強化する対策を用意した経緯がある。
大韓体育会は当時、スポーツ界のいじめ及び(性的)暴行の根絶実行対策を通じて性的暴行加害者を永久除名し、国内外の就職を源泉から遮断することにしていた。
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