浦項(ポハン)スティーラースの新外国人FWがようやくゴールを決めた。
6月22日にタイ・バンコクのラジャマンガラ・スタジアムで行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループG第1節で、浦項はラーチャブリー(タイ)を2-0で下した。
浦項は同日ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に1-0で勝利した名古屋グランパス(日本)と勝ち点で並んだが、得失点差でグループ1位となった。
2016シーズン以来、5年ぶりとなるACLで初戦勝利に成功した。
浦項は2016年3月2日に行われたグループステージ第2節の浦和レッズ戦以来、1573日ぶりにアジアの舞台で勝利する感激を味わった。当時の浦項は1勝2分3敗の最下位でグループステージ敗退に終わっていた。
パフォーマンスは完璧ではなかったが、勝利でスタートを切れたことに意味がある。試合後、キム・ギドン監督は「どんなことも最初は大変だ。多くは見せられなかったが、初戦で勝利できたことは今後の試合に向けてプラスになる」とし、「またチームを整え、次も良い試合ができるように準備したい」と振り返った。
最大の収穫は、この日ワントップで先発出場したブルガリア人FWボリス・タシチー(27)がゴールを決めたことだ。タシチーは前半10分、コロンビア人FWマヌエル・パラシオス(28)のクロスに頭で合わせ、先制点をマークした。
タシチーが流れの中でゴールを決めたのは今回が初めてだ。過去にシュトゥットガルトやザンクト・パウリでもプレーしたタシチーは、今冬の移籍市場で浦項に加入。だが、これまでKリーグ15試合に出場しながら、PKでの1ゴールにとどまるなど不調なパフォーマンスが続いていた。
キム監督はACLに備え、タシチーの適応とコンディションの引き上げに尽力した。そして今回、タシチーが初戦からキム監督の期待に応えて見せた。
タシチーは得点のほか、チームメイトとの連携や前線からのプレスでも存在感を発揮した。この活躍にはキム監督も、「外国人選手が徐々にチームの戦術に溶け込んでいる」と満足感を示した。
浦項は、攻撃の中核を担うFWソン・ミンギュ(21)がU-24韓国代表招集のため今回のグループステージを戦うメンバーから外れた。ラーチャブリー戦では両サイドのFWイム・サンヒョプ(32)とパラシオスが軽い身のこなしを見せたが、フィニッシュに物足りなさを残した。
ひとまず好調な出だしを切った。次戦は25日に名古屋と激突するが、タシチーが新たなフィニッシャーとして浦項を勝利に導けるか注目したい。
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