浦項(ポハン)スティーラースが、Kリーグ勢の“第1走者”としてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の戦いに挑む。
浦項は本日(6月22日)、タイ・バンコクのラジャマンガラ・スタジアムで午後7時にキックオフするグループG第1戦でラーチャブリー(タイ)と対戦する。
ラーチャブリーは2020-2021シーズンのタイリーグを30試合13勝7分10敗と、16チーム中8位で終えた。2016年にタイFAカップ優勝を果たしているが、未だリーグ優勝はない。浦項としては、グループ初戦なだけになおさら勝利したい相手だろう。
浦項がグループステージ突破を目指すうえでポイントの1つとなるのは、ブルガリア人FWボリス・タシチー(27)やオーストラリア人DFアレックス・グラント(27)ら新加入の外国人選手のコンディションだ。
新たなストライカーとして浦項が獲得したタシチーだが、今シーズンはここまでリーグ戦15試合でわずか1ゴール1アシストと振るっていない。その唯一の得点もペナルティキックだ。
浦項を率いるキム・ギドン監督は、ACLを通じてタシチーのフィットを促す計算だ。というのも、タシチーは新型コロナウイルス感染症の影響でチームへの合流が遅れたため、チームメイトとの連携が十分ではないからだ。
ただ、タシチーは出国前最後の強化試合でPK含む3ゴールをマーク。順調に調子を引き上げているものとみられる。
グラントも同様だ。グラントは身長191センチの長身ながら正確なキックも持ち合わせ、センターバックとサイドバックの両方をこなせるマルチロールとして期待された。しかし、開幕戦での負傷交代以降、前半戦は長らくリハビリに時間を割いた。
それでも、先月からフィジカルコーチのもとで回復に成功し、強化試合で約30分を消化できる程度にはなったという。グラントの復帰が順調に進めば、DFカン・サンウ(27)やDFシン・グァンフン(34)ら主力サイドバックの活用の幅も広がるだろう。
もう1つのポイントは、U-24韓国代表の2次招集メンバー選出によってグループステージ不参加となったFWソン・ミンギュ(21)の穴埋めだ。
ソン・ミンギュは今シーズンの浦項で攻撃の中核を担う選手だ。現時点で16試合7ゴールはチーム最多の数字で、得点ランキングでも5位につけている。ただ、今回は東京五輪を控えるU-24韓国代表の招集を優先することになった。
浦項の攻撃陣にはソン・ミンギュに次ぐ6ゴールをマークしている新加入FWイム・サンヒョプ(32)がいるが、ここまで主に右サイドを務めている。
このため、大卒ルーキーのFWイ・ソッキュ(21)にもチャンスが回ってくるかもしれない。イ・ソッキュは今季まだリーグ2試合の出場にとどまるが、スピードと柔軟性を兼ね備えたドリブラーと評価されている。
また、カン・サンウを前線で起用する案も1つのオプションだろう。カン・サンウは両サイドバックや両ウィング、さらにはトップもこなすことができ、昨季Kリーグでアシスト王とベストイレブンに輝いたチームのキーマンだ。
ラーチャブリーのほか、グループGで名古屋グランパス(日本)、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)と対戦する浦項。名古屋とは6月25日、7月7日に対戦予定だ。
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