BTSを抱える韓国最大の芸能事務所HYBEが悪質なデマやコメントを拡散するユーザーたちに対して強力な法的対応を行っているが、苦戦を味わっているのが現実だ。
【注目】BTSの7人中6人が“宗教団体”との縁で大学に入学?
複数の韓国メディアによると、米カリフォルニア北部連邦地方裁判所は6月28日(現地時間)、HYBEがとあるX(旧ツイッター)ユーザーを相手に提起した情報公開請求が棄却された。
以前からHYBEは、所属するアーティストへの誹謗中傷や悪質なデマに対して、善処のない法的対応を予告し、実践してきた。
今回、HYBEが情報公開を求めたのは「guilty archive」というユーザーだ。
その人物はXを利用して、「GFRIENDが突然解散した背景にはLE SSERAFIMがいる」「BTSがデビューショーケースを行ったイルチアートホールはダンワールド(瞑想団体)と関連がある」といったフェイク情報を流したとされる。
まずHYBEは名誉毀損の容疑で「guilty archive」をソウル龍山(ヨンサン)警察署に告訴した。しかしXの本社がアメリカにあるため、被告人の身元を特定することが困難だった。そのためXから情報を受け取るために、アメリカの裁判所に情報公開を申請した。
しかし前述した通り、アメリカの裁判所はHYBEの情報公開請求を棄却した。Vince Chhabria判事は「HYBEの申請は1782条の基本要件を充足する」としながらも、「裁判所は情報公開を許可しない」と伝えた。司法機関ではない個人が他人の情報を得るためにアメリカの裁判所を利用することは、制度の乱用と見なされたのだ。
これによってHYBEは悪質なデマを流している「guilty archive」の情報を得ることができず、捜査が進まないという困難に陥った。
ただしVince Chhabria判事は「もし韓国の捜査機関が今回の事件に対して情報公開を請求するならば、アメリカと韓国が結んだ条約により、手続きを踏むことができるだろう」とも付け加えている。
悪質なユーザーの情報確保に難航しているHYBEが今後、どんな手続きを進めるか注目だ。
前へ
次へ