韓国芸能界を震撼させた性加害事件をきっかけに制作されたドキュメンタリー映画『成功したオタク』より、予告編、本ビジュアルが解禁となった。
【画像】「女と寝ることに狂った人間」チョン・ジュニョンの素顔とは
本作は、あるK-POPスターの熱狂的ファンで、「推し」に認知されテレビ共演も果たし「成功したオタク」と呼ばれたオ・セヨン監督が、推しの逮捕をきっかけに同じような経験をした友人たちの話を聞きに行き、真の「成功したオタク」とは何なのかを問うた作品。
釜⼭(プサン)国際映画祭ドキュメンタリー・コンペティション部門出品、韓国のアカデミー賞と称される大鐘賞映画祭 最優秀ドキュメンタリー部門ノミネート、そして2022年に韓国国内で公開され、大きな話題を呼んだ。
今回解禁された予告編は、推し活が自制の全てだったオ・セヨン監督による「私は○○のファンで、“成功したオタク”だった」という独白から始まる。そして「性的動画拡散の疑いで○○氏に逮捕状が出ました」という衝撃のニュース映像が挟まれる。
突然「犯罪者のファン」になってしまった彼女は受け入れ難い現実に苦悩し、混乱するなか、自分は被害者なのか加害者なのかを悩み、同じような経験をした友人たちに会いに行く。
彼女たちは何を語るのか、本当の意味での「成功したオタク」とは果たしてなんなのか。
併せて解禁された本ビジュアルは、アニメーション作家、イラストレーターの ぬQによるイラストがフィーチャーされたもの。「信頼や信仰、心の拠り所が、ある日を境になくなってしまった!どうしよう!という混乱やショック。魂を費やした時間や思い出が輝く間⽋泉のように吹き出している様⼦を描きました」とは、ぬQ⽒の談。
また、ハングルを⼤胆に配したティザービジュアルに引き続きデザインを担当した潟見陽氏は「推しへ胸躍るときめきが裏切られ、複雑な悲しみを抱えることになったファンの気持ちを、絶妙なテイストでアーティストの ぬQさんが描いてくださり、そのイラストをかつてのアイドル雑誌のフレームに⼊れることで、”無邪気に幸せだったあの頃が残酷にさえ思えてくる”そんなファンの⼼境を刻印するように表現してみました」とコメントしている。
新場面写真は、推しの影響で買ったはいいが壊れて仕舞い込んでいたギター、推しへの想いを綴ったかつての日記、長年大切にしてきたグッズにお別れする儀式など、「誰かのファンというアイデンティティを持って生きてきた年⽉は、そうでなかった時代よりも長い」と語る監督の「推し活とその終焉」が垣間⾒えるもの。
強制終了した推し活を後にして、「ファン一人ひとりの声、そして自分自身の声をきく番だ」とカメラを構えた本作。“推し活”が世間一般に浸透した今だからこそ観てもらいたい作品だ。
『成功したオタク』は3月30日(土)より シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給・宣伝:ALFAZBET
前へ
次へ