韓国国税庁は去る12月14日、高額・常習滞納者7966人、不誠実な寄付金受領団体41団体、脱税犯31人の人的事項を公開した。
公開した名簿によると、京畿道(キョンギド)南楊州市(ナミャンジュシ)華道邑(ファドウプ)に住む歌手兼俳優のパク・ユチョンが、2016年の譲渡所得税など計5件で4億900万ウォン(日本円=約4090万円)を滞納した。
ユチョンはかつて2004年に東方神起のメンバーとして芸能界デビュー。2009年のグループ脱退後は元メンバーのジュンス、ジェジュンとともにJYJを結成。歌手活動のほか、俳優として多くのドラマに出演するなど、韓国で広く愛された芸能人だった。
そんな彼の高額滞納は、2019年11月30日の納期から見て、2019年4月26日に麻薬投薬容疑で拘束され、所属事務所との専属契約も終了。最終的に2019年7月2日に懲役10カ月の執行猶予2年を宣告されるなど、厳しい時期を過ごした。
この余波で、現在も税金を払えないほど大変な時期を送っているものと見られる。
また、京畿道(キョンギド)龍仁市(ヨンインシ)水枝区(スジグ)に住む俳優パク・チュンギュは、PJQカンパニーを運営しながら2015年に総合所得税など6件で3億3400万ウォン(約3340万円)を滞納した。
SBS人気ドラマ『野人時代』で「サンカル」を演じたパク・チュンギュは、映画やドラマ、バラエティ番組など男らしい活動で人気を博した。
高額滞納は、2017年2月28日の納期から介入事業者所得税を滞納したことから見て、事業が困難に直面したものとみられる。
今年公開された脱税には、『IRIS -アイリス-』や『オクニョ 運命の女』などドラマ作家として有名なチェ・ワンギュ作家も含まれている。
税務調査の結果、補助作家に人件費などの費用を支払わなかったにもかかわらず、支払ったように申告書を記載して脱税し、総合所得税など11億6000万ウォン(約1億1600万円)を脱税。結局、懲役1年2カ月の実刑が言い渡された。
今回の名簿公開対象は、3月から6カ月間の疎明機会を付与した後、国税情報委員会の議決を経て確定した。
名簿を公開した高額・常習滞納者は、滞納発生日から1年が過ぎた国税が2億ウォン(約2000万円)以上の滞納者だ。
不誠実な寄付金受領団体は、偽りの寄付金領収書を発給したり、相続税及び贈与税法に伴う義務の不履行で税金を追徴されたりした団体などであり、脱税犯は詐欺やそのほかの不正な行為によって、2億ウォン以上の国税を脱税し有罪判決が確定した人物だ。
今回公開した高額・常習滞納者、不誠実な寄付金受領団体、脱税犯の名簿は、国税庁のホームページでも「名前・商号(法人名)」「年齢」「職業」「住所」「滞納額」「追徴税額(脱税税額)」などの詳細を確認することができる。
例年はスポーツ選手や芸能人が事業に失敗して高額滞納者名簿に載るケースが多かったが、今年は特に新しく目立ったスターがいなかったことから、今や誠実納税の雰囲気が韓国社会で確固たる一を占めていることがわかる。
◇パク・ユチョン プロフィール
1986年6月4日生まれ。小学校高学年からデビュー前までアメリカで生活。2004年に東方神起のメンバーとしてデビュー。グループ脱退後、ジュンス、ジェジュンとともにJYJを結成。歌手として活躍する一方で、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』『ミス・リプリー』『屋根部屋のプリンス』などを通じて俳優としても高く評価された。2019年、麻薬を使用した容疑で懲役10カ月、執行猶予2年の判決を受けた。
■物議を醸したスターのなかで、パク・ユチョンだけが許されない理由
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