「MeToo」により性的暴行が発覚…数々の賞を獲得も晩節を汚した韓国映画監督が亡くなって4年

2024年12月11日 話題

映画『悪い男』(01)、『サマリア』(04)、『嘆きのピエタ』(12)など、数々の衝撃作を世に送り出したキム・ギドク監督がこの世を去って、4年が経過した。

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キム監督は2020年12月11日、滞在中だったラトビアで新型コロナの合併症により無くなった。享年59歳。

釜山(プサン)国際映画祭の執行委員長チョン・ヤンジュン氏は当時、SNSに「キム・ギドク監督が還暦を迎える12月20日をわずか1週間後に控え、新型コロナで他界したという衝撃的な悲報を聞いた。バルト病院に入院して2日後に亡くなられたという。韓国映画界にとって埋められない大きな損失であり、悲しみだ。故人の冥福を祈る」と追悼文を残していた。

キム・ギドク監督
(写真提供=OSEN)キム・ギドク監督

ただ、カンヌ、ヴェニス、ベルリンの世界3大映画祭で認められた巨匠の最期というには、あまりにも寂しかったと言える。韓国の業界関係者や団体は死を悲しむなどの動きは見せず、公式の追悼メッセージ、イベントもほぼなかった。

その理由は、キム監督が社会的に大きな波紋を呼んだ「MeToo」の加害者だったためだ。

2018年に放送された時事調査番組『PD手帳』(MBC)の「映画監督キム・ギドク、巨匠の素顔編」では、彼と俳優チョ・ジェヒョンの性的暴力が取り扱われた。キム監督の映画に出演した女優たちは番組内で、2人から性的暴力を受けたと主張。 

この告発により、キム監督は暴行・強制わいせつ致傷などの疑惑で罰金500万ウォン(約50万円)の略式命令を受けた。『PD手帳』の内容が虚偽だと反論し、10億ウォン(約1億円)規模の損害賠償請求訴訟を起こすも敗訴している。

この事件をきっかけに韓国国内におけるキム監督の立場は弱くなり、その後のほとんどを海外で過ごした末にラトビアで亡くなったのだった。

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