俳優ファン・ジョンミン、韓国で公開の新作映画『ベテラン2』の撮影秘話&心境を赤裸々告白!【インタビュー】

2024年09月14日 映画 #韓国映画

俳優ファン・ジョンミンが、韓国で公開された新作映画『ベテラン2』(原題)の撮影時のエピソードを伝えた。

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9月10日、ソウル鍾路(チョンノ)区のとあるカフェでは『ベテラン2』に出演したファン・ジョンミンのインタビューが行われた。

『ベテラン2』は、”悪い奴は最後まで追って捕まえる”ベテラン刑事ソ・ドチョル(演者ファン・ジョンミン)の強力犯罪捜査隊に“末っ子”刑事パク・ソヌ(演者チョン・へイン)が合流し、世間を騒がせている連続殺人犯を追うアクション犯罪捜査劇だ。

同作は2015年に公開され、1341万人の観客を動員した『ベテラン』の続編となる。

ファン・ジョンミン
(写真=CJ ENM)ファン・ジョンミン

9年ぶりにソ刑事として戻ってきたファン・ジョンミンは公開を控え、「とても緊張する。これだけ長い間俳優をしていれば、あまり緊張しないのではないかと思ったが、映画に初めて出演した人のように緊張する。特に『ベテラン』という作品は、数多くの出演作のなかでも本当に大切な作品だ」と感想を語った。

続けて、「1作目を制作することになったタイミングが、自分が『新しき世界』、監督が『ベルリンファイル』を撮っているときだった。そのとき偶然、仁川(インチョン)で会ったが、監督の顔が痩せこけていた。作品の撮影が大変だったみたいだ」と振り返った。

加えて、「監督と親しい仲であるからこそ言った。『二人で本当に楽しく撮影できる映画を作ってみましょう。好きな仕事をしながらストレスを感じずに、楽しみながらできることは何でしょうか?』と。それで『ベテラン』をやることになった」と経緯を話した。

また、「非常に幸いなことに多くの観客が見てくださった。そのときにもらったエネルギーをよく覚えている。そのため、2作目も本当に上手くいってほしいと願っており、公開が他人事ではないように感じられる」と告白した。

ファン・ジョンミン
(写真=CJ ENM)ファン・ジョンミン

続編公開に長い時間を要した理由について尋ねると、「長くかかった理由は、監督のせい。冗談だ。1作目があまりにも好成績を残したので、落ち着ける時間がなかったようだ。なぜなら、監督も自分もそうだが、1作目のエネルギーを続編に持っていくということが負担だった」とファン・ジョンミンは打ち明ける。

そして、「とにかく新しいものを観客に常に見せるべきだという考えが根底にある。それで遅くなった。さらに、監督も自分も、次の作品が決まっている状態で『ベテラン』を撮ることになったのだ。そのため、(続編の制作が)さらに遅れたのだと思う」と述べた。

9年ぶりに再会した監督やスタッフとの相性も伝えた。ファン・ジョンミンは、「上手く説明できないが、とても幸せだった。撮影前に皆で食事をしようと集まったが、本当に久しぶりに会ったのにとても嬉しかった」と再会の喜びを吐露した。

現場については、「どう過ごしていたのかと言いながら話をしたが、現場で仕事をするとなるとどうだろうと思った。そうして撮影現場で集まったが、1作目の撮影がすごく思い出された。1作目で悩んでいたことを、2作目ではあえて言わなくても各自動いてくれてとても幸せだった」と話した。

撮影については、「続編で初めて撮ったのが、国立科学捜査研究院を訪ね、俳優キム・ウォネと話す場面だった。そのとき、廊下を歩きながら名札をつけるのだが、そのときの感覚が1作目と同じだった。大きな変化なく、1作目を撮っている気分だったので妙だった」と振り返った。

また、リュ・スンワン監督については、「監督は万能の語り手だ。彼の頭のなかは本当に映画しかない。休んでいるときも映画のことばかり考えている。公開された映画はほとんど全部観ている。趣味が映画鑑賞なのだ。そのようなところをすごく尊敬している」と尊敬を表した。

続けて、「“人生が映画”の方だ。そこに私が映画界の同僚になるということはとても誇らしいことだ。一緒に作品の話をしていると、どんな話をどんな風にするのか予想できなくても、時間が経っているのに気づかないくらい面白い」と語った。

加えて、「監督はまた別の刑事の別の物語を書くかもしれないし、『ベテラン』シリーズではない違う作品を作るかもしれないが、また一緒に働きたい」と愛情を示した。

ファン・ジョンミン
(写真=CJ ENM)ファン・ジョンミン

自身が演じたソ・ドチョルに対する愛情も表現した。彼は、「ソ・ドチョルは男からすると、とても魅力のある人だ。彼は確実にツンデレだ。口は汚いけど情が深く、自分のやりたいことに対するはっきりとした意志を持っている。周りにこんな人が一人いれば心強い。絶対に信頼して従うことのできる人だ」と説明した。

さらに、「私も年を取るほど、そういう大人でありたいと思う。後輩にとって良い先輩であり大人になりたいが、ソ・ドチョルがそのような人である」と付け加えた。

役作りについて、「ソ・ドチョルには1作目で生まれたはつらつとしたエネルギーがあるが、これは自分が話をしながら作っていったところだ。2作目においても監督が意見をたくさん聞いてくださったと思う。なぜなら、ソ・ドチョルが『ベテラン』シリーズの中心におり、根をちゃんと張らないと全体が揺らぐからだ」と話した。

「もう一つの理由はソ・ドチョルが自分の役割を最大限に果たさない限り、悪役が目立たないからだ。悪者が目立つためには、ソ・ドチョルは中心でしっかり立っていなければならない」と述べた。

次に、「1作目を撮ったときも続編を撮りたいという気持ちは当然あった。そのときも映画『リーサル・ウェポン』のように撮りたいと言ったことがある。『リーサル・ウェポン4』ではスタッフを含めた団体写真が出てくる。最初の作品に出た俳優とスタッフ、監督と年を取ったときの写真がとても素敵だった。私もああなると良いなと思った」と打ち明けた。

「俳優が映画シリーズに出演するということはめったにない。前作が上手くいってこそ、その次を撮ることができるから。だから本当に光栄だ。幼い頃、『エイリアン』『ダイ・ハード』シリーズを観て育った者として、シリーズ物に出演したいと思っていたが、それが初めて叶って本当に光栄で幸せだ」と喜びを表した。

『ベテラン』のほかにも出演を希望するシリーズについても聞くことができた。彼は「ドラマ『ナルコの神』で演じた死ぬ運命にある悪役は嫌だ」と笑った。

そうして、「映画『雲を抜けた月のように』で演じたファン・ジョンハクが思い出される。彼を主人公にスピンオフを作って、座頭市の話をもう少ししたい。もともとは鍼をやっていた人だが、すごく魅力的だった。撮影をしていて面白かった」と伝えた。

ファン・ジョンミン
(写真=CJ ENM)ファン・ジョンミン

作品以外のファン・ジョンミンの姿についても尋ねた。カリスマたっぷりの悪役などを演じてきた彼は、「そのような人物に出会ったことはないため、自分で想像した。そうしてその人物がとりそうな行動や仕草を演じるのだ。そのような演技をするのも難しくて面白いが、実はソ・ドチョルの演技が一番難しい」と語った。

具体的には、「大げさにやってはいけないし、だからといって何もしないのも少し味気ない。曖昧なのが一番難しい。なぜなら、ソ・ドチョルは堂々と“私こそが正義だ”と泣き叫ぶ人物ではないからだ。観客が自分で“あの人が正義だ”と感じることが重要なのだ。そのような演技は、私にはむしろもっと難しい。アプローチの仕方が難しかった」と説明した。

ただし、「どの作品のキャラクターも次の作品にはまったく影響を与えない。撮影が終われば本当にすっぱりと忘れる。多分撮影中ずっと役のことばかりを考えているせいか、もううんざりだと感じているのかもしれない。『撮影が終わりました』と聞くと、頭が真っ白になる」と役の切り替えは瞬時に行うという。

続けて、「そのため、一番辛いのがアフレコだ。どうやって台詞を言ったのだろうかと思う。声のトーンと声色があまりにも違ってできなかったこともあった。とても大変だ」と付け加えた。

次に、絶えず作品に出演している理由について、「一生懸命やらなければならない理由の一つは、仕事であるからだ。もう一つは、生粋の役者であるからだ」と話した。

加えて、「アイスクリームも選んで食べる楽しみがあるというが、常に懸命に撮影して観客に披露し、出演作を選んで食べられるようにするのが私の役目だ。私が上手くやれることはこれしかないので頑張っている」と告白した。

「幸いなことに、これは恵まれているからだが、俳優は同じ仕事をしない。もし私が『ベテラン』シリーズを10~20年続けていたらマンネリ化しただろう。ところが、作品が毎回異なり一緒に働く人も違うので、私にはいつも新しい。常に初めての仕事のようだ。マンネリ化しない。いつも新しく不思議で面白い」と演技に対する情熱を露わにした。

ファン・ジョンミン
(写真=CJ ENM)ファン・ジョンミン

ファン・ジョンミンは『ベテラン2』の興行成績への期待について、「我々はある商品(作品)を制作して観客に『こんな贈り物があります。ご覧になりますか?』と言っているわけだが、多くの方が作品をご覧になってくださるならば、とても良いことだ」と語り始めた。

そうして、「ただ、1作目は1作目であり、続編は続編としての明確な特徴があると思う。1作目、2作目と分けずに『ベテラン』として公開されたならば、長所もあるはずだ。だから観客の方が長所を知っていると信じており、作品のエネルギーが口コミで広がって上手くいくと信じている」と明らかにした。

そう言いながらも、観客動員数1000万人に対する期待値に対しては、「それが本当にとても難しい数字であることをよく知っているはずだ。簡単には達成できない。成績は望み通りになるわけでもない」とため息を吐いた。

続けて、「ひとまず私は損益分岐点だけを超えろと思っている。損益分岐点を超えた後、(観客動員数1000万人への期待を)またお話する」と冗談を交えた。

最後に『ベテラン3』について尋ねると、「具体的な話はまだない。知っているとは思うが、今作がうまくいってこそ話ができる。ひとまず『ベテラン2』が上手くいって、第3作の話が出てきたときにすぐにお話する」と笑いながら話した。

なお、『ベテラン2』は韓国で9月13日より公開がスタートしている。

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