ホームで先勝したが、“ギリギリ”の状況であることは間違いない。
勝利の女神はどちらに微笑むのか。韓国勢で初めて2025年クラブW杯出場権を獲得した蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)が、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝進出へ最後の戦いに挑む。
ホン・ミョンボ監督が率いる蔚山は4月24日、アウェイの横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で横浜F・マリノスとのACL準決勝第2戦を戦う。
去る17日、ホームで行われた第1戦をMFイ・ドンギョン(26)の決勝ゴールで1-0と勝利した蔚山。第2戦を2日後に控えた22日、成田国際空港を通じて日本に入国し、決戦の地・横浜入りした。
蔚山は22日午前まで練習を行い、午後の飛行機に乗って日本に向かった。
横浜は試合当日、雨の予報が出ている。ホン・ミョンボ監督はコーチ陣と協議し、現地の気候などすべての要素を考慮して最適解を見出そうとしている。
ひとまず“実利的目標”は達成した。
蔚山は第1戦の勝利によって、2025年にアメリカで開催される新クラブW杯「ムンディアル・デ・クルーベスFIFA」出場権を獲得した。
32チーム体制に拡大する新クラブW杯には、アジア勢から4チームが出場できる。そのうちの2枠は、2021年と2022年のACL王者であるアル・ヒラルと浦和レッズが確保している。
残りの2枠は、現在行われている2023-2024シーズンのACL王者と、直近4年間のACL成績を基にしたAFCクラブランキング最上位チームに与えられる。ただ、同ランキングではすでに出場権のあるアル・ヒラルが1位(115ポイント)のため、2位チームに出場権が与えられる。
蔚山は横浜FM戦前まで78ポイントとし、同2位の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース(80ポイント)と2ポイント差の3位につけていた。ただ、全北は今季ACL準々決勝で蔚山に敗れたため、今後のポイント上昇の可能性が消滅。そして、第1戦の勝利により81ポイントに伸ばした蔚山が、2位に浮上してクラブW杯の切符を掴んだ。
ただ、アジアの戦いでの歩みをここで止めるわけにはいかない。蔚山は2020年以来、4年ぶり3度目のアジア制覇を目指している。
横浜FMとの準決勝は事実上の“東地区決勝”だ。勝者はアル・ヒラルとアル・アインが争う西地区王者と、来る5月11日と25日にホーム&アウェイで行われる決勝で激突する。
第1戦を制したとはいえ、蔚山としてはアウェイゲームを控え、2ゴール以上決められなかったことが心残りだ。
イ・ドンギョンの得点後、蔚山はFWチュ・ミンギュ(33)のヘディングシュートが相手GKポープ・ウィリアム(29)の好セーブに阻まれ、イ・ドンギョンの右足シュートもポストに嫌われるなど運がついていなかった。
それだけに、蔚山は“守り”に入らず、勝利だけを目標に横浜遠征に臨む。“まぐれ”ではなく徹底した戦いで横浜FM戦勝利を目指す。
ACL決勝に進むのは蔚山か横浜FMか。運命の一戦がいよいよ始まる。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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