サッカー韓国代表の暫定監督に就任したファン・ソンホン監督が、パリ五輪出場を目指すU-23代表との“兼任”を受け入れた理由を語った。
韓国サッカー協会(KFA)の国家代表戦力強化委員会は2月27日、ソウル新門路(シンムンロ)のサッカー会館で第3回会議を開き、U-23韓国代表率いるファン・ソンホン監督をA代表の暫定監督とすることを発表した。
戦力強化委員会のチョン・ヘソン委員長は、ファン・ソンホン監督選任の理由を次のように語っている。
「ほかの国の協会でも、必要な場合はA代表とU-23代表を兼任する事例がある。ファン・ソンホン監督はKFA所属の指導者であり、杭州アジア大会優勝という成果も残した。国際大会の経験、アジアサッカーに対する理解を持っていると判断した。委員たちとも、パリ五輪を準備する過程でファン・ソンホン監督がA代表の暫定監督を務めても良いかを多角的に検討した」
韓国サッカー界において、A代表と五輪代表を兼任した監督は過去に2人しかいない。
1人目は、1999年1月から2000年11月まで指揮を執り、A代表で2000年アジアカップ(3位)、U-23代表で2000年シドニー五輪(グループステージ敗退)を経験したホ・ジョンム監督。2人目は、2006年7月から2007年8月まで指揮を執り、A代表で2007年アジアカップ(3位)、U-23代表で2006年ドーハ・アジア大会(4位)と2008年北京五輪予選を経験したピム・ファーベーク監督だ。
今回、韓国サッカー史上3人目の兼任監督となるファン・ソンホン監督は、KFAを通じて「韓国サッカーが危機に陥った状況で、戦力強化委員会から協力の要請があった。たくさん悩んだが、助けになりたくて決心した。最善を尽くし、韓国サッカーが元の場所に戻れるようにしたい」とコメント。
続けて、「パリ五輪予選が迫っているため、心配で懸念される部分もある。だが、従来の方法でコーチたちと緊密に協議をし、4月の予選を戦ううえで不足がないように準備をする」とし、「A代表も上手くまとめて、2連戦を良い結果で終えたい」と伝えた。
A代表は来る3月21日にホーム、26日にアウェイでタイ代表との北中米W杯アジア2次予選グループC第3~4戦を戦う。ファン・ソンホン監督はAマッチ2連戦招集日の3月18日から26日までA代表の指揮を執る予定だ。
U-23代表は同期間、ファン・ソンホン監督不在のため、従来のコーチ陣を中心に試合を戦う。A代表のコーチ陣についてはファン・ソンホン監督が別途新たに構成する予定だ。
「韓国サッカーに対する憂慮が大きい。心配を軽くすることができるように、責任感を持って最善を尽くす。韓国代表にたくさんの声援と応援をお願いしたい」
なお、ファン・ソンホン監督は1968年7月14日生まれの55歳。現役時代にセレッソ大阪、柏レイソルで活躍し、C大阪時代の1999年に韓国人選手初のJリーグ得点王に輝いた。
指導者としては釜山(プサン)アイパークや浦項、FCソウル、大田(テジョン)ハナシチズンなど国内クラブを歴任し、2021年9月よりU-23韓国代表の指揮を執っている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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