かつてジュビロ磐田、ガンバ大阪でもプレーした元韓国代表FWイ・グノ(38、大邱FC)が、20年間のプロ生活に幕を閉じる。
イ・グノは10月16日、2023年シーズン限りでの現役引退を発表した。
このため、代表ウィーク後の20日から始まるKリーグ1(1部)のファイナルラウンド5試合(第34~38節)が、イ・グノにとって最後の公式戦となる。
大邱(テグ)FCは来る12月3日、ホームのDGB大邱銀行パークで行われる仁川(インチョン)ユナイテッドとの最終節(第38節)で、イ・グノのために暖かく華麗な引退セレモニーを行う予定だ。
Kリーグ通算385試合80ゴール53アシスト(10月16日時点)を記録したイ・グノは、Kリーグ1優勝1回(2015年)、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝2回(2012年、2015年)などのタイトルを獲得。
個人では2012年にACL大会MVPとアジア年間最優秀選手賞を受賞したほか、韓国代表としてAマッチ通算84試合19ゴールを記録するなど、韓国、そしてアジアを代表する最高のストライカーとして活躍した。
1985年4月11日生まれのイ・グノは、2004年に仁川(インチョン)ユナイテッドを通じてプロ入り。2007年に大邱に移籍すると、在籍2シーズンで通算59試合23ゴール9アシストを記録し、この間にA代表にも選出されるなど、大邱とともに全盛期を過ごした。
その後、2009年にジュビロ磐田に加入すると、2010年夏にはガンバ大阪に移籍。日本ではJ1リーグ通算88試合32ゴールを記録した。
以降、2012年に蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)を通じて韓国復帰後は、兵役のため軍隊チームの尚州尚武(サンジュ・サンム/現・金泉尚武)でのプレーを経て、アル・ジャイシュ(カタール)、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース、済州(チェジュ)ユナイテッド、江原(カンウォン)FCと渡り歩いた。
そして、2018年夏に蔚山に2度目の加入を果たすと、2021年にはレンタル移籍で大邱に13年ぶりに復帰。イ・グノはピッチ内外で温かなリーダーシップを発揮し、チームの史上最高成績(Kリーグ1部3位、ACLベスト16進出)に大きく貢献した。
今季は副キャプテンを務め、チームをファイナルA進出に導くとともに、グラウンドでの誠実なプレーと善良な人柄で周囲の模範に。サッカー界の先輩後輩だけでなく、多くのKリーグファンに愛される存在となった。
2019年からは韓国プロサッカー選手協会の会長を務め、今年5月には現役選手ながら韓国サッカー協会(KFA)の理事にも任命されたイ・グノ。今後は後輩に席を明け渡し、新しい人生を準備する。
イ・グノは「大邱で引退することになって感慨深い。プロの舞台に入って以降、20年という長い間、本当に多くの愛を受けてきた。心から感謝申し上げたい」とし、「大邱の家族とともにする今この瞬間は絶対に忘れられないだろう。まだ5試合が残っているだけに、最善を尽くしてプレーし、笑顔で終わりたい」と心情を伝えた。
大邱は“サッカー選手”イ・グノのラストシーズンを飾る引退セレモニーなどの情報を、ホーム最終節までに順次公開する予定だ。
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