“異次元レベル”と絶賛も!大谷に「故意死球」発言の韓国投手、1軍復帰登板で圧巻の奪三振ショー

シーズン初の1軍登板ながら次元の違う球を投げた。リリーフ陣だけに範囲を狭めれば特に圧巻だった。

【写真】「大谷に故意死球」コ・ウソクの美人妻

大砲のようなストレートに高速スライダー、そしてわかっていても容易に打てないカーブなどを駆使し、完璧な復帰戦を作り出した。

韓国プロ野球KBOリーグ最高の抑え投手にして、2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で悔しい思いを味わったコ・ウソク(24、LGツインズ)がついに帰ってきた。

WBC前無念の降板から待望の復帰

コ・ウソクは4月18日、LG本拠地の蚕室(チャムシル)球場で行われたNCダイノス戦で9回に登板し、1回15球を投げて3奪三振無失点を記録した。なお、LGはコ・ウソク降板後の延長10回に2失点を喫し、4-6で敗れた。

まだ100%ではない。負傷から回復以降、絶対的に実戦数が不足している。再負傷のリスクを防ぐため今週いっぱいは連投はしない。現在は抑え投手としてトップコンディションで登板するためのビルドアップ過程にある。

それでも相手を圧倒した。負傷に対する悔しさを晴らすかのようなパーフェクトピッチングを披露した。NC戦の最速は156km(球団トラックマン基準)だった。

スタートから強烈だった。先頭打者のパク・ミンウ(30)相手にはストレートだけを駆使し、最後の5球目に投げた高めのストレートで空振りを誘導した。

2人目のハン・ソクヒョン(28)には変化球を織り交ぜた。3球目に148kmのスライダー、4球目にカーブを投げ、空振り三振に仕留めた。

そして、最後の打者パク・コンウ(32)にはスライダー中心の配球で、6球目のスライダーで空振り三振を誘った。自らの武器をすべて見せつけながら、この上ない復帰戦を完成させた。

1軍復帰登板のNC戦で力投するコ・ウソク

誰よりも充実したオフシーズンを送った結果だ。負傷の不運に見舞われ、WBCでは大会通じて1試合も投げることができなかったが、それでも大会前の代表キャンプでは投手陣で正常なコンディションを維持していた数少ない一人だった。

代表合流以前のLGの春季キャンプでもブルペン投球で150km超えを連発し、代表では強化試合を通じて早くも不動の守護神の座をつかんだ。

実際、代表キャンプの終盤には「11月から計画通り、一日も欠かさずトレーニングをした効果がある」と自信を示したことがある。

オフシーズンには自身の結婚式で慌ただしい時期もあったが、式の前後はもちろん、当日も個人練習を欠かさなかった。冬の雪が積もった蚕室(チャムシル)球場のグラウンドでも遠投をするなど、自分だけのルーティンを貫き通した。

ただ、WBCでは惜しくも登板することができなかった。去る3月6日、WBC直前の強化試合として京セラドーム大阪で行われたオリックス・バファローズ戦で負傷したからだ。

当時、7回途中から登板したコ・ウソクは同回を無失点で切り抜けるも、8回途中に肩の違和感を訴えた。直後、トレーナーがマウンドに駆け付け状態を確認し、プレー続行が困難と判断され、わずか12球で降板した。

試合後、大阪市内の病院で検査した当時は「単純な筋肉痛」と診断され、WBCでの登板も可能と見られていた。だが、大会期間は1試合も登板せず、韓国代表の1次ラウンド敗退をベンチで見守った。

韓国帰国後のMRI検査では、右肩の回旋筋腱板の筋肉痛の一つである棘上筋に炎症があると診断された。以降、リハビリ軍での回復と2軍での調整を経て、今回ようやく1軍に復帰した。

WBC直前のオリックスとの強化試合途中、違和感を訴えるコ・ウソク(右)

この先、コ・ウソクが投げなければならない試合は数えきれないほどに多い。ペナントレースの消化率はまだ10%程度に過ぎず、連投が可能となる来週以降から計算しても120試合以上は残っている。

4月18日基準でSSGランダースのソ・ジンヨン(30)がセーブ部門1位(5セーブ)につけるなか、昨季セーブ王のコ・ウソクが恐ろしい勢いでセーブ数を増やす可能性が高い。

チーム全体のセーブ失敗数が4つで同部門ワースト2位につけるLGも、コ・ウソクが本来のパフォーマンスを発揮することができれば、来週以降から9回が怖くなることもなくなるだろう。

何より、コ・ウソクは来る9月の杭州アジア大会への出場が有力だ。

学生時代の十字靭帯断裂で兵役免除と判定されているため、金メダル獲得で受けられる兵役特例とは関係のない立場にある。それでも、韓国のWBC早期敗退をベンチで見守ることしかできなかった悔しさはもちろん、自身が役目を果たせなかった9回のマウンドへの責任もあるだけに、アジア大会では今度こそ不動の守護神として臨む見通しだ。

イ・ジョンフ(24、キウム・ヒーローズ)やカン・ベクホ(23、KTウィズ)などとともに、韓国球界の未来を背負う若きクローザーが、慌ただしいなかでも堂々とした2023年シーズンのスタートを切った。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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