GK泣かせの“ソン・フンミン・ゾーン”…韓国エースがアジア初プレミア100得点の偉業達成できたワケ

韓国代表FWソン・フンミン(30、トッテナム)がイングランド・プレミアリーグ通算100ゴールを達成したなか、再び注目を集めているのが“ソン・フンミン・ゾーン”だ。

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これはペナルティボックスの左右の角付近を指したもので、両足を自由自在に扱うことができるソン・フンミンは、このエリア付近から巻いたシュートを放ち、度々ゴールを決めている。

去る4月8日のプレミアリーグ第30節ブライトン戦で決めたゴールも、“ソン・フンミン・ゾーン”から生まれたものだった。

当時、ソン・フンミンは敵陣左サイドでクロアチア代表MFイヴァン・ペリシッチ(34)のパスを受けると、ペナルティボックス外の左から中央に切れ込み、右足で巻いたシュートをゴールネットに突き刺した。これがソン・フンミンのプレミア通算100得点目となった。

父親仕込みの“必殺シュート”

“ソン・フンミン・ゾーン”は、ソン・フンミンのサッカーの師匠であり実の父親であるソン・ウンジョン氏によって、徹底的に練習を積んだシュートコースだ。

ソン・フンミンはスピードはもちろん、優れたインパクトのシュートを持ち味とするが、ソン・ウンジョン氏は息子にまず基礎技術を徹底させ、高校生になって初めて本格的にシュートを始動した。

幼い頃からシュートを練習させることも大事だと考える人も多いだろう。だが、ソン・ウンジョン氏は若い頃から多くの試合に出場して酷使された挙句、膝を故障してトップチームで苦戦する有望株の姿を目にしてきた。

そのため、ソン・フンミンには高校時代から段階的にシュート練習をさせなければならないと決心していた。

ソン・フンミンが“ソン・フンミン・ゾーン”でシュートを打ち始めたのは18歳。ドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでトップチーム・デビューを果たしたばかりの頃だ。

ソン・ウンジョン氏(左)とシュート練習をする当時18歳のソン・フンミン(右)

ソン・フンミンはオフシーズン、父親の指導の下、故郷にあるサッカー場で1日1000本以上のシュートを打った。その大半がペナルティボックス左右角から巻いたシュートで、同エリアでのシュート技術を徹底的に磨いた。

ソン・ウンジョン氏は当時、「世界トップクラスのGKであっても、角付近から正確にシュートを打たれれば、ロボットでない限り止めることは難しい」と話していた。

気温30度前後の猛暑が続いた真夏のオフシーズンに、ひたすら同じエリアからのシュートを練習したソン・フンミンは、父親の望み通りに完璧な技術を身につけた。

いつしか、実際の試合で“ソン・フンミン・ゾーン”付近でボールを持つと、左右問わず巻いたシュートを狙うレベルにまでなった。

ソン・ウンジョン氏(左)とソン・フンミン

ソン・フンミンは2010~2015年までハンブルガーSV、バイヤー・レバークーゼンの2チームでプレーしながら、ブンデスリーガで記録した通算49ゴール中、22%の11ゴールを“ソン・フンミン・ゾーン”から決めた。

その後、2015年夏に現在のトッテナムへ加入し、世界最高峰のプレミアリーグ入りを果たしてからも、“ソン・フンミン・ゾーン”は飛躍への大きな原動力となった。

2016年9月10日のストーク・シティ戦。トッテナムが4-0で勝利したこの試合で、ソン・フンミンはペナルティボックス左から右足で巻いたシュートを放ち、プレミア初ゴールとともに複数得点に成功した。

2週間後の同年9月24日に行われたミドルズブラ戦(2-1で勝利)でも同じシチュエーションでゴールを決め、前半のうちに2得点を記録した。

現在のソン・フンミン

ワールドクラスに仲間入りした2020-2021シーズンにも、“ソン・フンミン・ゾーン”は期待を裏切らなかった。

2020年12月7日、トッテナムが2-0で勝利したアーセナル戦で、ソン・フンミンはペナルティボックス外左から右足で鋭く巻いたシュートを突き刺し、自身初のノース・ロンドン・ダービー決勝ゴールを記録した。

また、2021年8月16日に行われた2021-2022シーズン開幕戦のマンチェスター・シティ戦でも、左足で巻いたシュートを決め、1-0勝利の立役者となった。

そして2022年5月23日、プレミアリーグ最終節のノリッジ戦で、ソン・フンミン後半30分に“ソン・フンミン・ゾーン”から23ゴール目をマーク。アジア人初のプレミアリーグ得点王という栄光を抱いた。今回のプレミア通算100得点目もそうだった。

数々のゴールを生み出してきた“ソン・フンミン・ゾーン”は、ソン・フンミンのプレミアリーグにおけるキャリアのハイライトとともにしてきたと言っても過言ではない。

◇ソン・フンミン プロフィール

1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けていた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。愛称は“Sonny(ソニー)”。

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ソン・フンミン父親「息子はワールドクラスじゃない」

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