大谷翔平のワンマンショーに終わったWBC…惨敗の韓国野球が今こそ見習うべき「尊重の文化」

2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)のワンマンショーで幕を閉じた。

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一方、3大会連続1次ラウンド敗退に終わった韓国代表は各選手が早々に所属チームに戻り、オープン戦に臨んでいる。

WBCでの失敗を受けて、韓国球界ではさまざまな場所で多様な意見が飛び交っている。「アマチュア野球の金属バット再導入案」が浮上すれば、「プロ野球KBOリーグの外国人枠増加廃止」の意見も出た。

技術向上のために「練習量を増やすべき」という声も挙がり、「国際試合の定期戦を拡大しなければならない」という提言もある。

いつにも増して多くの意見が、さまざまなチャンネルを通じて活発に交わされている。国際大会で失敗ばかり続いているとはいえ、それでも韓国野球への愛情が大きい人が多いという信号と読み取れる。これは嬉しい現象と言って良いだろう。

韓国も参考にすべき大谷翔平の“目標設定”

韓国野球委員会(KBO)はWBCの失敗を契機に、韓国野球発展のための“中長期プラン”を樹立することを発表した。

ただ、KBOの主要関係者は「早く作ろうというつもりはない」と言い切った。世論を鎮静化させるためだけに、拙速に計画を発表することはしないという明確な意志だ。

あらゆる階層の多様な声を聞き入れ、必要であれば海外のアマチュアや育成システムもチェックする。時間がかかっても、一つずつ課題を点検して実効性ある計画案を用意するという構想だ。

大谷が高校時代に活用した“マンダラチャート”を参考にすることも一つの方法かもしれない。「韓国野球の世界制覇」を目標に、それを実現するまでの細部目標を決める方法だ。膨大な作業になるだろうし、KBOやプロ野球10球団の意志だけで実現できる問題でもない。

大谷翔平

この機会に、政府や教育界、産業界も参加できるアイデアを作り、野球が国内スポーツ産業の標準モデルとして定着する土台作りも必要とみられる。特定の集団内でのみ解決策を探すことは意味がない。とにかくお金が回ってこそ投資者も出てくる。産業化を除き、野球の発展を図ることはナンセンスだ。

WBC惨敗でも明るいファンの表情

韓国野球の復興計画を樹立する過程で忘れてはならないのは、人々の顔つきだ。

惨敗と呼ばれたWBCの拙戦にもかかわらず、KBOリーグのオープン戦が行われる各球場を訪れたファンの表情はどれも明るい。野球を生観戦できるときめき、応援する選手が元気に春を迎えられたことへの喜び、広い球場で思う存分叫び、拍手できる爽快感が、ファンの明るい表情に繋がっている。

実際に試合を戦う選手たちの表情も同じだ。まだ少ない人数ではあるが、観衆が駆け付けて応援してくれるなか、野球をできるのは常に興奮することだ。

なかには開幕メディアデーにあれこれと言い訳をつけて不参加を宣言した選手もいるが、選手たち自身としても、ファンと会える高揚感を隠すことはできない。

ファンと選手の明るい表情こそ、韓国野球が守らなければならない本当の価値なのだ。

(写真提供=サムスン・ライオンズ)KBOリーグのオープン戦を観戦する韓国の野球ファン

かつては、選手とファンがコミュニケーションを交わし、グラウンド内外でお互いを尊重する文化には“ケチ”な方だった。

選手たちは野球が好きで始め、ファンは彼らの成長を見守りながら喜怒哀楽を分かち合う。人に対する尊重や、流した汗に対する尊敬を表することは、当然享受すべき価値だ。

人は他人からの尊重を受ければ、より良い選手、より成熟したファンになるべく努力するものだ。技術的な完成度はプロ選手としても義務であるとはいえ、その過程にはとどまることのない情熱と執念がなければならない。

こうした情熱と執念を自然に体得できる文化を作ること。それこそが、「韓国野球のグローバル化」を実現するための第一目標でなければならない。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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