かつて京都サンガF.C.、SC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津に在籍し、現在は韓国Kリーグ2(2部)の大田(テジョン)ハナシチズンでプレーする日本人MF石田雅俊(27)が、復活を期待させる活躍を披露した。
石田は9月25日、ホームの大田ワールドカップ競技場で行われたKリーグ2第41節の慶南(キョンナム)FC戦で2ゴールを記録し、チームの3-0の完勝に貢献した。
これで2連勝とともに直近5試合無敗(3勝2分)とした大田は、36試合消化で18勝10分8敗の勝ち点64とし、37試合消化で勝ち点63のFC安養(アニャン)を上回り2位に浮上した。
このまま2位を維持することができれば、大田は1部11位との入れ替え戦に進むことができる。
昨年夏にレンタル移籍で大田に加入し、今季から完全移籍に切り替わった石田だが、ここ最近は不振が続いていた。
去る5月9日の金浦(キムポ)FC戦を最後に、17試合でゴールを決められずにいたのだ。特に直近6試合ではアシストもなかった。
コンディションが落ちたことでパフォーマンスも振るわず、出場時間もバラつきが見られるようになった。前線の選手が多い大田で、石田の立場は狭くなったような雰囲気だった。
実際、大田率いるイ・ミンソン監督は試合前、「マサ(石田のKリーグでの登録名)には常に期待していることが多い。彼も自ら努力を続けている。しかし、プレッシャーやコンディションのためかパフォーマンスが発揮できていない」と惜しさをあらわにした。
それでも石田は、決定的な瞬間に先制ゴールを決めてチームの力になった。
石田は前半31分、ペナルティアーク手前でMFイ・ヒョンシク(26)のパスを受けると、最後は左足でグラウンダーのシュートを放ちゴールネットを揺らした。慶南FCの攻勢を受けていた時間帯に、大田に貴重なリードをもたらす重要な得点だった。
久しぶりのゴールで勢いに乗った石田は前半終了間際、FWウィリアン(28)のシュートのこぼれ球を拾い、冷静に2点目をマークした。
前半を2点リードで終えた大田は余裕を持って試合をコントロールし、勝ち点3獲得に成功した。石田は後半22分に交代でベンチに下がった。
石田はシーズン後半に得点を量産する傾向がある。実際、初めてKリーグに進出した安山(アンサン)グリナース所属の2019年には残り13試合で7ゴールを記録すると、夏に大田に加入した昨季も残り13試合で9ゴールとし、チームを入れ替え戦に導くなど、終盤戦に大活躍を披露してきた。
今後パフォーマンスをより引き上げなければならないのは事実だが、今季も最も重要な時期に蘇る雰囲気が出ている。
イ・ミンソン監督は試合後、「マサが得点してくれて嬉しいが、彼はもっと素晴らしい活躍をできる選手だ。ボールを積極的に受けてつなぐプレーをしてくれればより良かった。感覚が落ちた様子だったが、試合をしながらペースを取り戻してくれた。昨年のようなマサに戻っている」と称賛した。
石田は自分で自分に鞭を打った。
「正直言ってここ最近は良くなかった。ほぼ4カ月間でゴールを決められなかった。その期間に色々考えた結果、正解が出た。やはり自分はたくさん得点できる選手ではない。自分の能力を分析した」とし、華やかなプレーよりも自身の役割を誠実に遂行することが重要だと強調した。
また、「最後の最後で失敗した昨年の経験がある。選手として、監督に申し訳ない気持ちがある。またやらなければならない。どんなに雰囲気が良くても最終的な結果がどうなるかはわからない。さまざまな重要なこと、やるべきことを頑張ろうと思う」と、大田の1部昇格に最善を尽くすことを約束した。
大田は次戦、来る10月2日にホームで行われる第42節で、すでに首位確定で1部昇格を決めた光州(クァンジュ)FCと対戦する予定だ。
■【一問一答】石田雅俊が激白「Jリーグでプレーしたい思いは…」
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