浦和との死闘終えた全北現代のその後。元新潟キム・ジンスが過密日程に苦言「W杯に影響及ぼす」

「僕だけじゃなくすべての選手が苦しんでいる。このような日程を終えた後、W杯に出場して100%のパフォーマンスを発揮できるかが疑問だ」

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韓国Kリーグの殺人日程に、かつてアルビレックス新潟でもプレーした全北現代(チョンブク・ヒョンデ)の韓国代表DFキム・ジンス(30)が苦言を呈した。

その背景には、来る11月に開催されるカタールW杯の存在がある。Kリーグは同大会の開幕までに全日程を終えるため、史上最速となる2月にシーズンを開幕した。

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やFAカップを戦ったチームとなれば、日程はなおさらハードになる。この間にはKリーグ選抜による親善試合などのイベントもあった。

360分戦った3日後にリーグ戦再開

キム・ジンスだからこそ可能な発言だ。

キム・ジンスは今月18日から25日まで日本で集中開催されたACL決勝トーナメントで、1回戦の大邱(テグ)FC戦、準々決勝のヴィッセル神戸戦、準決勝の浦和レッズ戦の全3試合にフル出場した。すべての試合で延長戦含めた120分間を戦ったため、キム・ジンスをはじめとする全北現代の選手の多くは約1週間で計360分もプレーした形になる。

準決勝から中3日で迎えたKリーグ再開初戦。ホームの全州(チョンジュ)ワールドカップ競技場で迎えた第23節延期分の浦項(ポハン)スティーラース戦で、キム・ジンスはベンチに名を連ねた。

キム・サンシク監督は「筋肉の痛みがある」と状態を憂慮していたが、結局、前半26分に先発出場したDFパク・ジンソン(21)との交代でキム・ジンスをピッチに投入した。

全北現代の選手からは体力面の限界が感じられた。試合は後半開始5分までに浦項に2点を決められリードされたが、キム・ジンスのアシストからブラジル人FWグスタヴォ(28)の得点で1点を返すと、後半41分にMFペク・スンホ(25)のPK成功で同点に追いつき、2-2の引き分けに終わった。

交代で64分間出場したキム・ジンスは、攻守で相手の脅威になるプレーを見せた。ただ、やはり過密日程の疲労が残っているのか、試合終了間際にはハムストリングの痛みを訴える場面もあった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・ジンス

キム・ジンスは試合後、「日程が残念だ。すべてのKリーグの選手がこのような日程をこなしているが、W杯に出場する(韓国代表の)半分以上の選手がKリーグ所属だ。このような厳しい状況でW杯に出場して、100%のパフォーマンスを発揮できるかが疑問だ。僕だけじゃなくすべての選手が苦しんでいる」と率直な心情を打ち明けた。

また、「欧州でプレーしていた際、韓国に試合をしに行ったときに感じるぼんやりとした時差のような感覚だ。試合を準備しながらできることは最善を尽くして準備したが、時間が足りなかった」とし、「ただ、すべてのことが言い訳だと思う。全員がファンのために1試合ずつ準備して闘っている。頑張ろうという話しかできない」と続けた。

「週末にもまた試合が…」

過密日程のなかで得た貴重な勝ち点だ。この日の引き分けで、全北現代は28試合終了時点で14勝8分6敗の勝ち点50で2位とし、17勝8分3敗の勝ち点59で首位の蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)とは9ポイント差とした。一方、12勝9分7敗の勝ち点45で3位の浦項とは5ポイント差とした。

「選手たちは苦しんでいたが、それでも勝たなければならなかった。結果的に勝てずファンに申し訳ない。すべての選手が最善を尽くしてくれたが、完璧ではなかった。それが勝利できなかった理由だ」と試合を総括したキム・ジンスは、「週末にもまた試合がある。よく食べてよく寝てしっかり準備する」と力を込めた。

全北現代は次戦、来る9月3日にアウェーの金泉(キムチョン)総合運動場で行われる第29節で金泉尚武(サンム)と対戦する予定だ。

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