6月に開かれる国際Aマッチの韓国代表に選出された、Kリーグ2(2部)の大田(テジョン)ハナシチズンに所属するチョ・ユミン(26)。
意外な抜擢に本人も驚いている様子だ。「一山(イルサン)の義母の家で寝ていたので知らなかった。電話がものすごくかかってきたので見たら、代表チームに抜擢されたと。全く予想できなかった。驚いて戸惑っている。漠然と見ていた夢が叶った感じだ。これからが始まりので、もっと頑張らなければならない」と笑った。
そして彼の代表入りを最も喜んだ人は妻だったという。
チョ・ユミンはガールグループT-ARA出身のソヨンと11月に結婚予定で、現在は大田で同居している。「妻が一緒にいたが、知らせを聞いて義母と一緒に泣いていた。大騒ぎになった。私も一緒に泣きそうになった」とし、「妻の願いの一つが、私が代表チームに行くことだった。私は自分には無理だと思い、行きたいと言わなかったが、妻はできると勇気を与えてくれた。妻が私を代表にした」と感謝の意を伝えている。
今回の抜擢はチョ・ユミンにとって非常に意味が大きい。
現在の韓国代表には、チョ・ユミンと同い年の1996年生まれの選手が多い。2018年のアジア大会に参加したファン・インボム(FCソウル)をはじめ、ナ・サンホ(FCソウル)、ファン・ヒチャン(ウルヴァーハンプトン)など、代表で主力を張っている。今回は惜しくも負傷で選ばれんかったキム・ミンジェ(フェネルバフチェ)も同い年の友人だ。
チョ・ユミンは「ミンジェから連絡が来た。おめでとうって言ってたよ。インボムは電話に出られなかったが、もう変わるのかと何か言った」と笑ったあと、「実はアジア大会後、友達が代表にたくさん選ばれた。私も行きたいという気持ちがあったが、今回やっと行くことになった。友達と良い練習、試合をしてみたい」と期待感を示している。
事実、チョ・ユミンの代表抜擢は、キム・ミンジェ、パク・ジス(金泉尚武)の負傷の影響によるものだ。招集が単発で終わらないためには、今回の試合での活躍が必須となる。
「後で時間が経ってみれば、どんな意味の抜擢なのか、まともに分かるようだ。結果的にミンジェが復帰しても代表に行ける状況を作りたい。ミンジェも一緒にできなくて残念だと言っていた」とし、代表定着への覚悟を語った。
20代半ばで初経験となる初の代表。それも最も重要な時期にブラジルという屈指の強豪と戦うわけだ。「すでにイメージトレーニングをしているが、アジア大会決勝戦のことも思い出す。昇格プレーオフでの記憶も引き出している。緊張せず、後悔なく自分の能力を見せたい」と話した。
クラブでは“ゴールも決めるディフェンダー”として知られる彼は、「チャンスがあれば、私の長所である得点力も見せたいが、それよりは基本に忠実でいたい。チームが要求する守備的な部分を先に考える」と慎重な姿勢を見せた。
責任感は強い。大田は2部リーグのチームなので、国際Aマッチ期間にもリーグ日程が中断とならない。チームのキャプテン、主力のチョ・ユミンの欠場は、チームにとってマイナスでしかない。
「個人的には嬉しいが、心の一方ではチームと監督に申し訳ない。キャプテンが重要な時期に席を外すことになった」とため息をつきながらも、「それでも、私が代表で唯一Kリーグ2の選手だ。2部にも良い選手がいることをお見せしたい。また私の所属チームである大田ハナシチズンの名前も知らせる」と決意を語った。
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