MLBロックアウトで揺れる韓国人投手…韓国復帰も噂される中、進退を明言しないワケ

2022年01月05日 スポーツ一般 #MLB #野球

メジャーリーグ(MLB)のロックアウト(職場閉鎖)はしばらく続く見通しだ。現状、シーズン短縮、あるいは開幕延期など最悪の事態に陥る可能性も残っている。

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そのような状況のなか、2021年オフにセントルイス・カージナルスからフリーエージェント(FA)となった韓国人投手キム・グァンヒョン(34)の去就も不透明なものとなっている。

ロックアウト長期化で再悪のシナリオも

1月4日(日本時間)、“史上最悪のコミッショナー”の1人と称されるMLBのロブ・マンフレッドは、「ロックアウトはメジャーリーグにとって良くない状況だ。私は事業面で致命的な打撃を受けることを知っている。再び交渉のテーブルが開かれ、合意に至ることが私の希望だ」と、『USAトゥデイ』紙とのインタビューで明らかにした。

キム・グァンヒョン

同メディアは「MLB事務局と選手労組は昨年12月に閉鎖されたあと2度会ったが、核心については議論すらできなかった。依然として立場の相違は激しい」と伝えており、昨年12月2日にロックアウトの決定を下してから1カ月以上、何の進展もない状況が続いている。

労使交渉が平行線をたどるのは当然金のためだ。FAの年限縮小、サラリーキャップ、ポストシーズンの拡大、リーグ収益の分配などを巡って、両者は鋭く対立している。2022年4月1日のレギュラーシーズン開幕まで100日を切っており、2月後半にはスプリングトレーニングを始めるという点を考慮すると、時間はそれほど多く残されていない。

遡ること1995年には選手労組のストライキで開幕が延期され、1チーム当たり144試合体制へと縮小運営された悪夢を繰り返すかもしれないという観測まで出ている。

FA資格を得て、メジャーでのプレー継続を希望するキム・グァンヒョンとしては最悪のシナリオだ。ロックアウトが解除されてこそ、球団と交渉に臨むことができる。現地エージェントが各球団と水面下で接触しているが、それでも公式契約に至るためにはロックアウトが解除されなければならない。

キム・グァンヒョン

進退が不透明な状況で自主練習ばかりしていても、シーズン準備に大きな支障を来たす恐れがある。クレイトン・カーショウやカルロス・ロドンといった一流の先発投手がFA市場に残っているが、アメリカで野球を始めた選手とキム・グァンヒョンのオフシーズントレーニングのルーティーンには差がある。

ファンは「キム・グァンヒョンの必要性」を力説も…

キム・グァンヒョンはメジャーでの2シーズンで35試合に出場し、10勝7敗1セーブ、防御率2.97の成績を挙げた。故障者リストに載るなどコンディション面に不安を示す球団もあるが、コストパフォーマンスから見れば、スウィングマン(球技において、1人で複数の役割をこなす選手)として価値が高いというのが一般的な見方だ。

メジャー各球団のファンは多くのファンサイトで、「キム・グァンヒョンの必要性」を力説している。ファンの期待値と球団の評価は食い違うこともあるが、キム・グァンヒョンの名が出ているという点では、メジャー残留の可能性が期待できるところだ。

しかし、ただ待ってばかりはいられない。韓国プロ野球SSGランダース復帰の可能性を閉ざしたまま、「どっちつかずになっても、MLBからのオファーを待つ」と宣言しないのには、現実的な悩みがあるようだ。

SKワイバーンズ所属時代、韓国シリーズ優勝を決めて喜ぶキム・グァンヒョン(左から2人目)

準備が遅れれば、シーズン完走を保証することも、安定した球威を披露することもできない。キム・グァンヒョンはメジャー初年度と新型コロナ蔓延が重なったため、当時トレーニング量が大きく不足し、球威の低下を経験しているからだ。

なお、古巣であるSSGランダース(キム・グァンヒョン所属時はSKワイバーンズ)は、キム・グァンヒョンが加入するとなれば先発陣の柱として計算が立つので、嫌がる理由はない。しかし、キム・グァンヒョン側が先に復帰の意思を明らかにしなければ動かないというのが、球団の基本的な意向だ。

選手の意思を尊重するという意味もあるが、サラリーキャップなど現実的な問題も考慮しなければならない。

ロックアウト解除を待ち続けるのか、韓国への電撃復帰を決めるのか。キム・グァンヒョンに残された時間は長くても1カ月ほどだ。

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