MLB球団と選手労組が10カ月間の長期交渉にもかかわらず、ロックアウト(職場閉鎖)を決めた。
MLB労使は、2016年に結んだ団体協約(collective bargaining agreement=CBA)の改正締め切り期限の12月2日14時(日本時間)までの新協約締結に失敗した。これを受け、MLBのオーナーは満場一致で職場閉鎖を議決した。
新たにCBAが締結されるまで、FA交渉やトレードなど、すべてのMLBの業務が中断され、選手は球団施設も利用できなくなる。MLBのFA資格を得た韓国人投手キム・グァンヒョン(33、セントルイス・カージナルス)をはじめ、ポスティングを用いてメジャー挑戦を表明した鈴木誠也(27、広島東洋カープ)など、全選手の交渉も止まっている状況だ。
多くの現地メディアは「実質的なCBA交渉の締め切りは、スプリングキャンプが始まる2月1日だ。MLB労使はロックアウトが開幕日程に影響を与えることを望まない」とし、来年初めには新たなCBAを用意すると予想している。
同日、MLB労使は米テキサス州アービングで、既存のCBA締め切り期限を控えた最終交渉に乗り出した。しかし、交渉はわずか7分で終わった。
『MLB.com』などの海外メディアは「MLBで労使紛争が発生したのは歴代9番目だ。1994-95年の選手労組スト以来、26年ぶりに平和が崩れた」と伝えた。
MLB労使はFA規定、年俸調整、球団の戦略的な規模縮小(タンキング)、ポストシーズン拡大などをめぐって10カ月間にわたって交渉してきた。この中でも主要案件はFA規定とタンキングだった。
現在、選手労組はFA取得の基準を、フルタイム6シーズンから5シーズンに減らそうと主張。しかし、球団側は29歳6カ月、またはフルタイム6シーズンにこだわっている。
1年のサービスタイム算定にも異見が露出した。現在MLBでは1年のサービスタイムを満たすためには、レギュラシーズン187日のうち172日間、現役ロースターもしくは負傷者リストに含まれなければならない。
選手労組は「球団が選手のサービスタイムを減らすため、有望株の招集時期を2週間ほど遅らせている」と主張し、これに対する防止策も要求した。
交渉テーブルは完全に失われたわけではない。2月1日までに新たなCBAを締結すれば、スプリングキャンプは正常に開かれる見通しだ。
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