韓国に合った積極的でスピードのある姿に競争力があると考える。どうやってそのような姿を表すかは悩んでいる。方法論の違いに過ぎないが、コーチ陣やTSG（テクニカル・スタディ・グループ／技術研究グループ）もいる。上手く協力して基準を設け、競争力を備えられれば、十分に可能性はあるのではないだろうか。
―ここ数年は監督職の遂行で苦労してきたが。
失敗は誰にでもあることであり、それをどう受け止めるかによって未来は変わってくると思う。過去よりも未来が重要であるため、謙虚に受け入れて発展した姿を見せるために努力しなければならない。二度とそのようなことを経験してはならないという考えでこの場にいる。コミュニケーションの不在は個人的にはそうは思わないが、そのように言われたことを受け入れ、弱点に挙げた。若い選手たちと交感しなければならないので、多くの話、コミュニケーションを通じて良い方向に導かなければならないと思う。
―世代別代表をどれだけ見守ってきたか。
すべてを把握したかと言われれば無理がある。大学サッカーがどのような形態で行われるか知りたくて行ってきたが、学ぶことがあった。色々な面があったと思う。
―キム・ハクボム前監督との連続性は。
今年の冬に済州島（チェジュド）でキャンプをしていた際に3試合を観たが、とても印象的だった。共感できる部分が多かった。前方へのプレスや攻撃的なコンセプト、ボールを奪われた後のスピード感が良かった。オリンピックを通じて惜しかった部分は守備の組織的なところにある。改善して補完していけば、競争力が生まれるのではないだろうか。
―スター選手を使いこなせないという批判もあるが。
お決まりの話かもしれないが、個人の性向は尊重する。もちろん、サッカーに個人の能力も尊重する。ただ、チームに対する配慮や尊重がなければ、私のチームで使うことは難しい。それは私の所信だ。そのような部分をしっかり守ってくれれば、良いチーム、良い一員になれるだろう。
―注目している選手はいるか。
個人の名前を挙げることは難しい。欧州で活躍している選手もいるし、Kリーグ1（1部）にもいる。Kリーグで良い活躍をしているし、期待もしている。招集問題は難しいだろう。可能性があり優れた活躍をする選手は多く揃っている。
―国際大会のトーナメントの経験が不足しているが。
さまざまなことをたくさん経験している。コーチングスタッフの問題もそうだし、TSGの補完も受けなければならない。取りまとめて複合的に判断すべきだと思う。一人で判断するより、さまざまな意見をまとめてサポートを受けなければならない。積極的に助けを要請するつもりだ。
―究極的な目標はパリ五輪だと思うが。
監督の立場としては、未来を見て運営したい部分がある。しかし、世論や協会が望む部分もある。まずはアジア大会に集中しようと思う。アジア大会を準備しながらも、2001年世代も同じ方向で同じ準備をする計画を持っている。
―イ・ガンイン（20、マジョルカ）に対する考えは。
十分に能力があり、韓国サッカーをけん引できる人材だと思う。色々な選手を見て把握しなければならないが、戦術的な活用価値は大きいと思う。コンディションさえ維持できればチームのプラスになるのではないか。
―SBSのサッカーバラエティ番組『ゴールを殴る彼女たち』では監督として選手を指導したが。
選手たちが私をもっと穏やかな人だと見るのではないだろうか。アマチュアサッカーをする方々の苦労を知ることができ、良い経験だった。若い選手たちと面白くて愉快なチームを作れるようにしたい。そのような姿を見れば、選手たちもより近づいてくるのではないか。
―アジア大会後に中間評価を受けるが。
契約期間はそれほど重要ではないと考えている。プロチームもそうだが、代表監督は常に冷静に評価されなければならない。それに伴う責任も重大だ。遠回りできる方法は皆無であり、一つの目標に向かって進めば良い結果が出せると思う。
―アジア大会、オリンピックの目標は。
アジア大会では金メダルが目標だ。当然なことはないが、綿密に準備すれば可能性は十分だと思っている。オリンピックはまだ考えていない。アジア大会後にオリンピックについて考えたい。
―「このような選手は絶対に使わない」という哲学はあるか。
ワンチームだろう。使わないという概念というより、選手たちが一つのチームに慣れるようにすることが優先だ。チームの雰囲気をどうやって作るかによって変わると思う。そういうチームの雰囲気を作れるように努力しないといけないと思う。
―サッカーファンに一言。
新型コロナウイルス感染症によって多くの困難に直面しているが、希望と感動を届けられるチーム作りに努力する。すべてをかけて邁進する。
