「ソン・フンミンの負傷?何も報告を受けていない」
韓国サッカー協会は8月23日、9月に行われる2022年カタールW杯アジア最終予選グループAを戦う韓国代表メンバー26人を発表した。
韓国は来る9月2日にソウルワールドカップ競技場でイラク代表、7日に水原(スウォン)ワールドカップ競技場でレバノン代表と対戦する予定だ。
この日、オンラインで行われた記者会見に出席したパウロ・ベント監督は、「ホームとアウェーでそれぞれ5試合ずつある。その過程には困難もあるだろう。最初の2試合に集中して勝利できるようにしたい」と語った。
今年6月まで行われた2次予選で、韓国は中東特有の“チムデサッカー”に苦しめられた。「チムデ」とは「ベッド」の韓国語で、試合中すぐに倒れてあからさまな時間稼ぎをするサッカーのことを指すものだ。
ベント監督は“チムデサッカー”に対して試合中、ペットボトルを蹴り上げるほどに怒りをあらわにしたこともあった。
ただ、記者会見では「我々の目標はできるだけ試合をして、最大限プレータイムを維持することだ。これまでもそうだった。(“チムデサッカー”は)我々がコントロールできるものではなく、審判が(コントロール)すべき部分だ。コントロールできる部分に対しては最善を尽くしたい」と、特に意を介していない様子だった。
代表キャプテンを務めるソン・フンミン(29、トッテナム)は、今回も順当にメンバー26人に含まれた。しかし、22日(日本時間)に行われたプレミアリーグ第2節ウォルヴァーハンプトン戦で71分間プレーした際、ハムストリング負傷が疑わしいとの現地報道があった。
これについてベント監督は、「負傷に関して報告を受けたことはない。ソン・フンミンは前の試合で90分、昨日は70分ほどプレーした。良いコンディションで何の問題もないと聞いている」と述べた。
以下、ベント監督との一問一答。
◇
―メンバー決定の理由は。
チョ・ギュソンを初めて抜擢した。技術的に優れ、空中戦にも優れている。どのようにチームに溶け込むのかを観察したい。
―ソン・フンミンに負傷の可能性が提起されているが。
負傷に関して報告を受けたことはない。良いコンディションで何の問題もないと聞いている。(ソン・フンミンは)前の試合で90分、昨日は70分ほどプレーした。
―最精鋭を選んだ。どの程度満足しているのか。
いくつかのイシューがあった。6月は少しだけ大丈夫だった。9月の招集も、新型コロナウイルス感染症関連について問題なく流れている。招集日までに問題がなければ良い。
―(Kリーグで首位争い中の)全北現代モータースと蔚山現代からそれぞれ選出したが。
選手選抜の手続きに関しては予備リストにいる選手をチェックしているし、相手チームも考慮している。どのクラブから何人が選ばれたかというより、手続きに従って進められたものだ。
―日程変更によって序盤をホームで戦うが。
ホームとアウェーでそれぞれ5試合ずつある。その過程には困難もあるだろう。最初の2試合に集中して勝利できるようにしたい。
―キム・ミンジェがトルコリーグでデビュー戦を飾った。
試合は直接見ていない。五輪代表でも練習を行い、個人的な事情もあったが解決した。所属チームで初の試合を戦うことになったが、彼の特徴や長所はよく知っている。代表でも重要な選手だ。欧州で自分の特徴や長所をさらに成長させるだろう。
―ウォン・ドゥジェとイ・ガンインが選ばれなかったが。
2人(を選ばなかったの)は戦術的、戦略的な理由だ。イ・ドンギョンとファン・ウィジョもオリンピックに出場したが招集した。ほかの選手たちがその穴を埋めることができる。
―中東チームとの対戦が続くが。
相手についてはしっかり把握している。9月に戦うチームの監督が変わったという点を考慮しなければならない。レバノンは2次予選で戦ったのでよく知っている。イラクは以前の試合を分析するだろうが、多様な戦術システムを用いる。そのため、困難があると予想している。イラクの監督(ディック・アドフォカート氏)は経験が豊富だ。十分に準備しなければならない。
―中東の“チムデサッカー”についてはどう準備するのか。
我々の目標はできるだけ試合をして、最大限プレータイムを維持することだ。これまでもそうだった。我々がコントロールできるものではなく、審判がすべき部分だ。コントロールできる部分に対しては最善を尽くしたい。
―中盤のメンバー構成で悩んだ点は。
守備的MFを2人、中央から10番でプレーできる選手を5人選出した。バランスの取れたリストを作ろうと悩んだ。全体的にもそうだが、MF陣だけを見てもバランスの取れたリストだと思う。
―チョ・ギュソンを選出した理由は。
選手選抜については、どのように選手を選ぶかというより、どのようなチームを構成するかを考慮した。チョ・ギュソンの空中戦について言及したが、それが唯一の長所ではない。DFラインを上手く利用できるという特徴もある。
―最終予選では代表チームのどのような姿に期待するか。
厳しい予選の過程となるだろう。また、最も美しい瞬間でもある。自分自身を信じ、プロセスと試合モデルを信じながら試合の準備をするつもりだ。
―左サイドバックの選手を3人も選出したが。
6月にもサイドバックを5人招集した。現在を考えなければならない。今回の26人を選んだのは、9月にどのような成果を残せるかを見るためだ。10月にはどんな状況が出るのか見守らなければならない。
―就任から3年が経った。
3年間やってきたことは最適な組織を構成できるようにすることだ。多くの選手を観察してきた。そして、最善の結果をもたらすようにした。長期プロセスにおいて、良い瞬間、悪い瞬間のどちらもあった。そのようにして3年間準備を進めてきたと思う。
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