2022年カタールW杯で大ブレイクした韓国のイケメンFWが本格復活か。FWチョ・ギュソン(27、ミッティラン)が実に1年以上ぶりとなるゴールを決め、FWオ・セフン(26、FC町田ゼルビア)らとの“代表ストライカー争い”に再び名乗りを上げようとしている。
チョ・ギュソンは9月18日(日本時間)、アウェイで行われたデンマークカップ3回戦のオールボー戦に途中出場。後半34分にダメ押しとなるゴールを決め、チームを3-0の完勝に導いた。
後半13分から投入されたチョ・ギュソンは前線で積極的に攻撃に絡み、待望のゴールを手繰り寄せた。後半34分、右サイドからMFエドワード・チルフィヤが送ったクロスをゴール前で押し込み、ネットを揺らしたのだ。得点後は力強い咆哮を上げ、自身の復活を高らかに告げた。
チョ・ギュソンが公式戦でゴールを決めたのは、昨年5月13に行われたデンマークリーグ第29節のオーフス戦以来のこと。実に494日ぶり、約1年4カ月ぶりのことだ。
2022年カタールW杯で一躍スターとなり、ミッティランでも背番号10番を背負うチョ・ギュソン。彼は2023-24シーズン終了後に受けた膝の手術で輸血中に血液感染が発生すると、合併症も発症して身体に深刻な問題を抱えることになった。このためリハビリと回復に専念せざるを得ず、昨季2024-2025シーズンは1試合も公式戦に出場することなく終わってしまった。
それでも困難を乗り越え、地道なリハビリでコンディションを戻したチョ・ギュソンは、今年8月17日のデンマークリーグ第5節ヴェイレ戦で約1年3カ月ぶりの公式戦復帰を飾った。出場はわずか1分程度だったが、大きな一歩であることは間違いない。以降、着実にプレー時間を増やしてきたなか、今回のオールボー戦は33分間と出場時間をさらに伸ばした。さらには待望のゴールまで挙げ、完全復活への歩みを鮮明にした。
チョ・ギュソンはカタールW杯グループステージ第2節のガーナ代表戦で2得点を挙げたことで、一躍韓国代表の主力ストライカーに浮上した。身長188cmを生かした空中戦の強さと決定力を武器に、A代表でも存在感を示しつつあった。
チョ・ギュソンの復活は韓国代表にとってもポジティブ材料だだ。現在、代表の正統派ストライカーはオ・ヒョンギュ(24、ヘンク)が定位置を掴んでいるが、9月の親善試合アメリカ戦やメキシコ戦ではFWソン・フンミン(33、ロサンゼルスFC)が1トップを務める場面もあった。オ・セフンもホン・ミョンボ監督体制で着実に招集されてきている。
そこにチョ・ギュソンまで加わるとなれば、2026年北中米W杯を見据えるホン・ミョンボ監督にとっても大きな選択肢になるだろう。アクシデントを乗り越えてピッチに帰ってきたチョ・ギュソンが“完全復活”を果たし、再び代表ユニホームに袖を通す姿を期待したい。
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