「日本人DFより低いなんて…」キム・ミンジェへの現地ネガティブ評価に韓国メディア敏感反応「酷使されたのに“非主力”扱い」

2025年05月08日 サッカー #欧州サッカー

バイエルン・ミュンヘンの韓国代表DFキム・ミンジェが、自身より出場試合数の少ない日本代表DF伊藤洋輝よりも“不振だった”という評価を下された。

【画像】バイエルンが韓国を差別?

ドイツメディア『シュポルト』は5月6日(日本時間)、バイエルンの選手一人ひとりに対する2024-2025シーズンの評価を発表した。

その中で、キム・ミンジェに与えられた評価点は驚くべきことに「4.5」だった。同メディアは「シーズン序盤は安定していたキム・ミンジェだが、最近になって平常心を失った。負傷と起伏の中で守備の不安要因になった。今夏に移籍する可能性もある」と伝えている。

なお、DFダヨ・ウパメカノやDFエリック・ダイアー、DFヨシプ・スタニシッチといったほかのCB陣は「2.5」と、キム・ミンジェよりも高評価を受けた。

また、シーズン通して負傷に悩まされ、出場機会が限られた伊藤洋輝でさえも「4.0」と、キム・ミンジェを上回る評価を受けた。

伊藤洋輝
(写真提供=OSEN)伊藤洋輝(右)

キム・ミンジェに“冷笑的”なドイツメディア

今シーズン、キム・ミンジェはブンデスリーガだけで27試合、計2289分に出場した。これはチーム内ではMFヨシュア・キミッヒに次いで2番目に多い数字であり、すべての公式戦を含めると43試合、3593分にも及ぶ。センターバックとして過重な負担を抱えたまま、ほぼ全試合を消化したわけだ。

その背景には、4月以降からウパメカノやアルフォンソ・デイヴィス、伊藤などDF陣で負傷者が続出した事情がある。彼らが相次いでシーズンアウトとなったことで、キム・ミンジェは交代も休養もないまま連続出場を余儀なくされる状況に追い込まれた。もはや“酷使”にも状況だった。

にもかかわらず、バイエルンがブンデスリーガ優勝を決めた後に見せた反応は正反対だった。クラブの公式YouTubeチャンネルやSNSで公開されたコンテンツに、キム・ミンジェの姿がなかったのだ。

プロモーション用の画像では主力選手が前面に配置されたのだが、その一人であるはずのキム・ミンジェは排除された。出場試合数も活躍ぶりも圧倒していたが、画像の中に彼は存在していなかった。

キム・ミンジェ
(写真提供=OSEN)キム・ミンジェ

これを受け、ファンは直ちに問題を提起した。「出場時間が圧倒的に多い選手が抜けたことをどう説明するのか」「単なるミスではないということがさらに問題だ」といった批判のほか、一部からは「人種差別的な視線が介入したのでは?」という疑念も上がった。

こうした世論が広まると、バイエルン側は6日、SNSでキム・ミンジェに言及したイラストとメッセージを新たに公開した。投稿には「ブンデスリーガ27試合、2289分間の情熱と献身に感謝する。初のリーグ優勝を心から祝福する」という文章が添えられていた。

だが、すでにファンの反応は冷ややかだった。クラブがキム・ミンジェを“排除”したことは事実であり、遅れて公開した投稿も誠実さを回復するには至らなかった。

実際、ドイツ国内メディアのキム・ミンジェに対する評価は、シーズンを通して“冷笑的”だった。

『ビルト』や『キッカー』といった有力メディアは、キム・ミンジェが活躍した試合でも低い評価点を与えた。特定のミスは何度も取り上げる一方で、安定した守備のリーディングや最終ラインの統率といった貢献面についてはほとんど報じなかった。同じポジションの別の選手と比較しても明らかな違いだった。

キム・ミンジェは抗議や不満を口にせず、淡々と試合だけに集中するタイプだ。ただ、その“静かな姿勢”がかえって低評価に繋がっているという解釈もある。

バイエルンのブンデスリーガ優勝はキム・ミンジェ不在では実現できなかったはずだ。しかし、現地メディアは彼を「重要ではなかった人物」かのように処理している。

今回の件は、単なる評価ミスと片付けるにはあまりにも“反復性”の色が濃い。というのも、トッテナムに所属する韓国代表FWソン・フンミンも「ドイツで経験したことは今でも忘れられない」と、ドイツ時代に経験した人種差別的な雰囲気を打ち明けたことがあるからだ。彼の発言はキム・ミンジェの現状とも重なり、再び注目を集めている。

ナポリ、そしてバイエルンと欧州5大リーグのうち2カ国でリーグ優勝を経験したキム・ミンジェ。そんな彼の偉業を、今は純粋に称えるべきではないだろうか。

(記事提供=OSEN)

◇キム・ミンジェ プロフィール

1996年11月15日生まれ。慶尚南道・統営市出身。身長190cm、体重86kg。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表。ポジションはセンターバック。バイエルン・ミュンヘン所属。韓国ナショナルリーグ(セミプロ、3部相当/現K3リーグ)の慶州韓国水力原子力FCを経て2017年に全北現代モータースでプロデビュー。以降、北京国安(中国)、フェネルバフチェ(トルコ)を経由して2022年夏にイタリア・セリエAのナポリに加入し、2022-2023シーズンにチームを33年ぶりリーグ制覇に導くとともに、自身もセリエA最優秀DFを受賞した。2023年7月、ドイツ・ブンデスリーガで11連覇中の王者バイエルンに完全移籍した。

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