アンドレス・イニエスタ(35)の封鎖には成功した。しかし、水原三星がヴィッセル神戸のゴールを破ることはなかった。
2月19日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループG第2節の水原三星ブルーウィングス対ヴィッセル神戸戦が水原ワールドカップ競技場で行われ、水原三星は0-1で敗れた。
ジョホール・タルル・タクジム(マレーシア)との初戦を5-1で大勝スタートした神戸はこれで開幕2連勝。一方、第1節の広州恒大戦が延期となり、今回が2020シーズン初戦となった水原三星は、ホームでの開幕戦黒星という不安なシーズンスタートを切った。
この試合、神戸の攻撃の起点となるイニエスタをいかに封じることができるかが、水原三星の勝敗を分けるカギとなっていた。
「彼が素晴らしいミッドフィールダーであることを疑う余地はない。とても重要な役割を遂行している」とイニエスタを絶賛した水原三星率いるイ・イムセン監督は、前日記者会見で「中盤で強烈なプレッシャーを与え、阻止する考えを持っている」と“イニエスタ対策”を明かしていた。
同席したキャプテンのヨム・ギフン(36)も「イニエスタからパスが連結されていく。彼はあまりに立派な選手であるから、分析するよりも、どうやって封じ込めるかが重要になりそうだ。最初からパスをつながれないよう、集中してけん制しなければならない」と監督に続いた。
イ監督の言葉通り、実際の試合では中盤でコ・スンボム(25)とチェ・ソングン(28)がイニエスタにプレッシャーを与え、身動きを封じた。中盤でボールを配給する役割を担っていたイニエスタは、水原三星の徹底マークでボールタッチの回数が少なくなっていた。
イニエスタの徹底マークで神戸を苦しめることに成功した水原三星。だが、終盤に集中力を欠き、後半45分に神戸FW古橋亨梧の劇的決勝ゴールを許してしまった。
水原三星は攻撃に悔いが残った。この日は、昨シーズンのKリーグ得点王アダム・ダカート(26)と元サガン鳥栖のキム・ミヌ(29)がツートップを組み、その後ろにベテランのヨム・ギフンが構える布陣だった。
しかし、ダカートは神戸の守備に阻まれチャンスをつかめず、キム・ミヌは何度か鋭いプレーを見せるも得点にはつながらなかった。
ダカートに代わって途中出場した新加入のスレイマン・クルピッチ(29)も、約25分間の出場でシュート1本に終わった。終盤にはキム・ミヌに代えてハン・ウィゴンを投入し猛攻撃を試みたが、最後まで挽回ならず試合終了となった。
横浜F・マリノスに完敗した全北現代モータースと同様に、ホームでの“韓日戦”で惜しくも敗れてしまった水原三星。次戦は3月3日、ホームで第3節ジョホール戦を迎える。
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