クリンスマン解任の韓国代表、後任に求める「8つの資質と要件」Kリーグから“引き抜き”の可能性も

ユルゲン・クリンスマン監督を解任したサッカー韓国代表の後任を決める戦力強化委員会の第1回会議が行われた。

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韓国サッカー協会(KFA)の国家代表戦力強化委員会は2月21日、ソウル新門路(シンムンロ)のサッカー会館で第1回会議を行い、終了後にはチョン・ヘソン委員長がブリーフィングを開いた。

会議にはチョン委員長のほか、委員では元セレッソ大阪で現・金浦(キムポ)FC監督のコ・ジョンウン氏、セレッソ大阪、サガン鳥栖、ジェフユナイテッド市原・千葉で監督を務め現在は江原(カンウォン)FCを率いるユン・ジョンファン氏、元水戸ホーリーホック、鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田で現在は解説者のパク・チュホ氏ら9人が出席。

崇実(スンシル)大学監督のパク・ソンベ氏、聞慶尚武(ムンギョン・サンム)監督のイ・ミヨン氏は欠席した。

後任に求める「8つの資質と要件」

アジアカップを終えてクリンスマン監督を解任したKFAは、後任監督選びが急務だ。

来る3月21日と26日には、タイ代表との2026年北中米W杯アジア2次予選の2連戦が控えている。メンバーを構成して発表するまでの時期を考慮すれば、時間が差し迫っているのが事実だ。

国家代表戦力強化委員会
(写真提供=韓国サッカー協会)国家代表戦力強化委員会の第1回会議

チョン委員長はブリーフィングを通じて、会議で話し合われた「韓国代表監督としての8つの資質と要件」を次のように説明した。

1:スカッドに合ったゲームプランを立て、実行することができる戦術的力量

2:脆弱なポジションを解決できる育成

3:指導者として大義名分のある成果

4:指導者としての豊富な大会経験、経歴

5:選手、協会、世代別代表と哲学を共有できるコミュニケーション能力

6:MZ世代の性向に合わせ、チームをまとめることができるリーダーシップ

7:最上のコーチ陣を作る能力、戦術面や選手選抜など監督が最適な決定を下せる人的システム

8:これらの資質を基に、信じて任せた際に成績を出せるかどうかの能力

また、チョン委員長は「3月に2試合を戦うための監督がはたして現れるのかという懸念があり、正式な監督体制に進むべきだという意見があった。再整備しなければならない重要な時期であるのに、監督選任を6月まで先送りするのは正しくない」と、“暫定監督”を据える可能性を否定。

「急ぐより、長期的に見て慎重に考えるべきだという意見も存在した。しかし、3月から正式な監督が代表をけん引しなければならないということに重きを置いた」と、正監督を後任に迎える計画だと伝えた。

現在、国内では複数の韓国人監督が有力な候補に挙げられているが、チョン委員長は「外国人監督が選任された場合は、時期的に多くの時間が必要だが、最大限(チームを)把握できる時間を提供しなければならない。外国人監督もオープンにして準備する」と、外国人監督招へいの可能性も明かした。

まだ1回目の会議が終わっただけだ。第2回会議は来る24日に行われる予定であり、この場で新監督候補の選定が始まる。もう一度、委員たちの意見を集めることになる。候補者へのインタビューはその後になるが、この期間は早いスピード感で選任が進められなければならない。

チョン・ヘソン委員長
(写真提供=韓国サッカー協会)チョン・ヘソン委員長

もっとも、候補に挙がる韓国人監督には現在もKリーグクラブを率いる人物もおり、これに対する懸念も多い。

ただ、KFAの国家代表専任規定には、「選任された者がクラブに所属している場合、当該クラブの長にこれを通知し、所属クラブの長は特別な理由がない限り、これに応じなければならない」と明示されている。

とはいえ、仮にKリーグ監督が後任となれば、彼らは新シーズン開幕目前にして代表へ“移籍”してしまうことになる。Kリーグ、各クラブへの配慮がない選択という批判は免れない。

3月1日に1・2部ともに2024年シーズンが開幕予定のKリーグでは、今月26日にメディアデーが行われる予定だ。新シーズンに向けた意気込みをファンとメディアの前で披露する場だ。

ところが、メディアデーで意気込みを語った直後、代表監督に就任してチームを去るという事態も十分に発生しかねない。

このことについて、チョン委員長は「直接(クラブを)訪れ、サポートを要請しなければならない」と伝えた。

Kリーグ監督を後任として迎える場合、KFAはKリーグクラブとファンを相手に、彼らが納得できるような理由を説明できなければならない。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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